第67回全国小・中学校・PTA新聞コンクール(毎日新聞社など主催、文部科学省など後援)の結果が2月10日に発表され、秦野市立東中学校2年2組の学級新聞が最優秀賞に選ばれた。担任教諭のファッションチェックや、クラスメイトの1日を内緒で観察した「〇○ちゃんの一日」など、のびのびとした自由な記事でクラスメイトの興味を引き付ける紙面となっている。
2年2組の学級新聞「森のくまさん」は、広報委員の太田早紀さんと杉本碧泉(あおい)さんが中心となって発行している。楽しんで新聞づくりに取り組んできたという2人。コンクールには4月から12月までに発行した1号〜25号を応募した。25回の発行は、全国から応募のあった学級新聞の中で最多だったという。
「森のくまさん」という名前は、クラスのみんなで決めたもの。担任の熊澤拓也先生の名前から取った。
紙面の大きな特徴は、「参加型」の紙面だということ。連載の自己紹介コーナーを始め、クラスのアンケートで選ばれた”秀才”に勉強の仕方を取材した記事や、体育祭や音楽祭などの前にクラスのモチベーションがあがるよう各責任者へ話を聞いたものなどに多くの生徒の名前が登場する。また、クラスのイメージキャラクター投票ではクラスメイトが描いたイラストが並んでいる。杉本さんは「アンケートとインタビューを積極的に取ってきました」と振り返る。
さらに注目すべきは企画の独創性。連載コーナー「広報2人が決める・あなたに合っているmusic」では、広報委員2人がクラスメイト1人ひとりに聴いてほしい曲を1曲選んで掲載している。「太田ちゃんのアイディアが面白いんです」と杉本さん。太田さんは「初めての企画は評判を聞いて、良ければ連載しています」と元気に話す。もちろん、内容には高校訪問や期末テストについて取り上げた固い企画も織り交ぜられている。
また、文体もユニークで、夏休み前に発行した号では「夏休みの敵、宿題の一覧表を書いてみたので、わからなくなったら見て下さい」という言葉と共に、一覧表を掲載。面白い導入で注意を引きつつ、宿題でやるべきことを可視化し、クラスメイトの役に立つ紙面に仕上げている。
新聞づくりを温かく見守ってきた熊澤先生は、恋愛話をインタビューされ「こんなこと言ったっけな…」と恥ずかくなることもあるというが、「クラスのみんなに”読みたい”と思わせるのはすごい。生徒と話すきっかけにもなっています」と笑顔を浮かべる。
同中で新聞づくりの指導に当たってきた武勝美さんは「最近では珍しく25回も発行したことに新聞としての力を感じる。クラスメイトの声がたくさん載っていると、やはり読まれる新聞になります。手書きならではのレタリングに力を入れていて、新聞のルールである縦見出しなどがきちんとできていたのも良かったと思います」と話した。
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