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秦野版 公開:2018年9月21日 エリアトップへ

インタビュー 葉タバコ耕作経験者が振り返る”あの頃”

社会

公開:2018年9月21日

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 秦野たばこ祭の原点は、江戸時代から1984年まで続いた葉タバコ耕作。代々、秦野市羽根で葉タバコ耕作に携わった高橋貞弌(さだかず)さん(90)と神山(こうやま)進一さん(83)に当時の思い出を語ってもらった。

高橋 「秦野葉」は歴史が古いんですよ。私のおじいさんの話だと、専売制になる前は個人で担いで売っていたと聞きました。地元の名主が葉を刻んで売ったり。当時は農家にとって一番の収入源ですから、葉タバコの収穫を終えると一息ついたんですよ。

Q その間の慰労会がたばこ祭の由来らしいですね。

神山 夏は収穫・葉網み・乾燥と特に大変だったからな。外で畳2枚分位の長さの縄に収穫した葉を左手でねじって入れんだ。表裏交互に。それを屋敷や畑に立てた丸太や竹に干す。雨が降るといけないから、注意して。我が子を育てるくらいの苦労だ。な、貞さん。

高橋 そうそう。栽培には技術が必要。赤く仕上げなきゃいけない。タバコはナス科だから茎が柔らかいの。風に弱いから「土寄せ」したり。

神山 上手い人は仕上がった葉が分厚く綺麗。毎年同じにはできないし、その人の熱心さによって出来が違う。農家どうしタバコの作り方だけは内緒にしてたな。

高橋 当時は自動車なんてなかったから、のした葉を束ねたら牛車で専売公社の正門へ持ってったんだよ。出来によって等級が決まるわけだ。1〜3等に入ればお金になる。

神山 上手な家は少しのかさで目が飛び出るくらい金になっちゃうんだ。

Q 個人差がでる「秦野葉」に替わって、「米葉」が広まったんですよね

神山 昭和26年頃から市内で替わっていって、うちでは昭和29年から米葉にした。米葉は干して色が変わった後、一晩乾燥室において、次の日みんなでそれを束ねて物置にこしらえてよ。古い畳で湿気が入らないように包むんだ。ビニールができてからはそれで包んだ。米葉も手間はかかったよ。俺ん所は昭和48年くらいまでタバコ耕作をやってたけんど、秦野はだんだん景気が良くなって、色んな仕事ができた。みんな苦労の多い農家をやめて、勤め人になっただよ。

高橋 工場がこなかったら、今も農家やって昔通りの生活を送っていた人も多いかもしれないね。

神山 昔と比べて畑が減って、工場が増えたな。子どもの頃の曽屋原なんて、麦や菜種が碁盤のように色づいて綺麗だった。秦野盆地はそういう場所だったんだよ。

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