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NHK大河ドラマ「青天を衝け」主人公渋沢栄一が遺したもの 連載寄稿 第1回「ビバ渋沢栄一!」 エッセイスト・加藤正孝(鶴巻)

掲載号:2021年4月16日号

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 小柄な体ながら超ビッグな人生を送った渋沢栄一。幕末〜明治・大正・昭和へと激動の時代、正に”青天を衝く”勢いで91歳の生涯を駆け抜けた。

 ▼栄一は今の埼玉県深谷市で1840年豪農に生誕。家業の畑作、養蚕、藍玉の製造・販売に農民や商人として精励。長じて(22歳)尊王攘夷と倒幕に傾倒するが仲間と共に周囲の状況からその決行を断念し、一橋(徳川)慶喜の家臣に。当家の財政改革などで活躍した栄一は、フランスからパリ万国博への招待があった新将軍慶喜の弟昭武の随員として渡欧(27歳)。フランスやベルギー等ヨーロッパの進んだ文明を目の当たりにした彼は、国力の基礎は何よりも民間が中心となった工業力、経済力という事を痛感する。

 ▼視察中に慶喜による大政奉還で江戸幕府は崩壊し明治新政府となる。栄一は政府の役人(民部省改正掛)になって(29歳)度量衡や貨幣の統一、郵便・鉄道の制度など近代日本の国作りに参画。しかし政府との対立もあり役人を辞職し(33歳)実業界に転身。以後生涯に亘り銀行(株式会社の形をとった)、保険、製紙、ビール等約500社、社会事業家として医療、教育、福祉…の分野で約600の事業、計1000もの件数の設立・運営・支援に携わって(渋沢は千手観音の綽名も)現在も存続している会社や事業は多い(みずほ銀行、東京海上保険、王子ホールディングス、サッポロビール、聖路加病院、一橋大学、日本赤十字…)。

 ▼彼は、又2回ノーベル平和賞の候補にもなっている。渋沢は2024年発行予定の新1万円札の肖像になるが本当は1963年の新千円札の顔になるはずだったが偽造防止であご髭のある伊藤博文に負け?知名度でも渋沢は負けるが1歳下の伊藤と異なり昭和6年11月天寿を全うした。

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