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秦野 教育

公開日:2023.03.17

堀川小4年1組
「共に生きる」を考えた1年
総合学習で池を整備

  • 池にタイルを貼る児童ら(上)、参加した保護者も交えて記念撮影が行われた(下)

  • 劇では保護者に感謝を伝える場面も

 堀川小学校の4年1組では、2022年度の「総合的な学習の時間」で「共にから命を学ぶ」をテーマに、生物や生態系について、調べ学習や動物愛護センター職員を招いての講義、四十八瀬川への校外学習などを実施してきた。

 その中で、野鳥観察を目的に学校敷地内に設置されていた区画「ピピピランド」が長らく整備されていないことに着目。ピピピランドに池を作る計画を立てて取り組んできた。総合学習のまとめ授業が実施された3月10日には、池作りの総仕上げと「共に生きる」をテーマにしたミュージカル劇が行われた。

 同クラス担任の山下浩平教諭によると、年度始めに総合学習のテーマを決めたのは児童ら。取り組みたい題材として、生物に関わる事柄をあげた児童が多かったからだという。しかし、テーマが決まっても「犬を飼いたい」「水族館を作りたい」と具体的な活動が定まらなかったという。

学ぶ目的明確に

 そこで、児童らは「命を学んでどうしたいのか」を明確にするため調べ学習を行い、外来種や生物多様性などについて学びを深めた。さらに、四十八瀬川でのゴミ拾いや生物採取、動物愛護センターや野生動物保護センターの職員の講義から、様々な角度で命について学んでいった。

 池を作るということにに目を付けたのは、学習の中で命や動物との共生の大切さを知り、「学校のみんなにも命の大切さを知ってもらいたい」と考えたことから。誰もが目にするピピピランドを生物の住みやすい環境に整備することで、多くの人に命について考えるきっかけを与えたいと取り組んだ。

作業には保護者も協力

 池の設計・デザインは児童が考え、施工の技術を持った保護者の協力のもと池の工事がスタート。夏には、ピピピランド周辺にスズメバチが出現するトラブルが発生し、作業が中断したという。それでもクラスで協力して作業を進め、3月9日・10日には掘った穴にコンクリートを流す作業や、池にタイルを張る作業が行われた。池の名前はクラス目標から「輝け」の字を取って、「輝け堀っ湖(ほりっこ)」と命名。今後は様子を見ながら、四十八瀬川で採取した魚などを開放する予定だという。

 また、池の完成後には総合学習での学びや池を作るに至った経緯がストーリーのミュージカル劇を披露。20人を超える保護者が観覧に訪れ、児童らがあやとりやバク転、バスケットボールのドリブル等を披露する場面もあり盛り上がった。

 学習を振り返り、クラスの曽我恋々美(ここみ)さんは「命のことや動物のことを知ることができた。この経験は将来的に役に立つかもしれない」。志田光さんは「池を作ったことが印象に残っている。もっと命を大切にしたい」と話した。山下教諭は「命の大切さ以外に、人との繋がりの大切さも学べたと思います」と振り返った。

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