秦野 文化
公開日:2023.05.05
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二王像修復前 最後の一般公開
5月7日(日) はだの大日堂保存会が実施
NPO法人はだの大日堂保存会(水野功理事長)が5月7日(日)、蓑毛大日堂(秦野市蓑毛674)の月例一般公開を実施する。午前9時から午後3時。拝観無料。大日堂が所有する市指定文化財の木造二王立像が修復に出され返還には数年間を擁するため、一般公開で見られるのは現状では最後の機会となる。
月例一般公開は、市内外に大日堂の存在を周知し、文化財の保護と修復に繋げるため保存会の会員が毎月第一日曜日にボランティアで行っている取り組み。拝観者が希望すれば、堂内の国登録や県・市指定の文化財について解説を行ってくれる。また、お札の授与やオリジナルグッズの販売も行っている。
木造二王立像が修復へ
大日堂は国登録有形文化財の大日堂・不動堂・地蔵堂・仁王門をはじめ、県指定重要文化財である木造五智如来坐像(木造大日如来坐像)、市指定重要文化財である木造聖観音菩薩立像、木造五智如来坐像(釈迦如来坐像・阿弥陀如来坐像・宝生如来坐像・阿閦如来坐像)、木造十王像等諸仏、木造二王立像と、多くの文化財を有している。
今回、個人の寄付などにより二王像修復の目途が立ったため、5月23日頃の搬出が予定されている。一般公開後も搬出までは拝観することができるが、修復には4年ほどの時間がかかるそうで搬出後はしばらくその姿を見ることができなくなる。
はだの大日堂保存会とは
はだの大日堂保存会は大日堂や仏像群の修復を加速させるため、前身団体である「秦野みのげ文化の会」から2020年7月に改名し、昨年3月にNPO法人化した。蓑毛山宝蓮寺が所有する大日堂の建物や仏像群を保護し後世に残すため、市民有志が清掃や月例一般公開、修復のための募金などの活動を行っている。
宮大工や国立博物館、仏像修復士に依頼した調査では建物や仏像群の修復にはそれぞれ数千万単位の費用が必要との結果が出ており、総額は億を超える。各文化財とも痛みが酷く修復は喫緊の課題だが、特に山門(仁王門)で常に風雨にさらされていた二王像は「これ以上劣化が進むと修復が不可能になる」と言われ、急を要する状態だった。
問い合わせは宝蓮寺【電話】0463・81・3528へ。
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