｢大切な家族を守るために｣最大90万円耐震補助を活用
秦野市木造住宅耐震診断技術者に聞く

補助金制度を活用して7月に完工した市内Ｙ様宅。写真左は既存の壁を剥がして金物を取り付けたところ。右は３分割の壁補強キットを張り付けたところ

　地震大国・日本。現在もトカラ列島近海を震源とする群発地震が続いている。大地震はいつどこで起こってもおかしくないからこそ、備えは”今すぐ”するべきだ。

　昨年発生した能登半島地震では、死因の半数以上が家屋倒壊によるものだったことが分かっている。これを受け、国土交通省はこれまで以上に専門家による耐震診断を推進しており、秦野市でも木造住宅の耐震化を進めるための支援を昨年度から拡充している。

　秦野市木造住宅耐震診断技術者の有限会社マルカメ・相原広幸社長に話を聞いた。

耐震診断費用は実質個人負担なし

　秦野市は１９８１年（昭和56年）６月１日より前に着工した旧耐震基準の木造建築物に対し、耐震診断費用の10割補助（限度額８・５万円）を行っている。この補助は市登録事業者に依頼することで受けられる。相原社長は「当社も登録事業者にあたり、実質個人負担なしで耐震診断が受けられます」と話す。

　同社では、財団法人日本建築防災協会発行の『木造住宅の耐震診断と補強方法』に準じ、地盤や基礎・建物の形・壁の配置・筋交い・壁の割合・老朽度などを調査。建物が地震力を受けた時の強さについて４段階で評価し、「耐震補強が必要か？」をしっかり判断してくれるという。

補助金申請の手続きもお任せ

　もし耐震補強が必要でも、市の補助金制度が活用できるので安心だ。

　補強設計で最大５万円（設計費用の２分の１）、耐震改修工事では最大３万円の監理費用補助（２分の１）のほか、最大90万円の工事費用補助（２分の１）を受けることができる。

　同社では、要望に応じたアドバイスをしてくれるほか、補助金申請の手続きにも対応してくれる。「大切な家族を守ってくれるはずの我が家が凶器になるなど、あってはならないことです」と相原社長。毎日過ごす住まいだからこそ、耐震診断で「自分の家は大丈夫か」を調べることが重要だ。補助金は予算上限に達し次第終了となるため、相談はお早めに。