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秦野 教育

公開日:2025.10.10

「歴代校長」じゃない写真
渋沢小校長室に43人分

  • 渋沢小学校の校長室に飾られる歴代PTA会長の写真(写真の一部を加工)

 校長室に飾られるものと言えば、その学校の歴代校長たちの顔写真。ところが、秦野市立渋沢小学校の校長室には別の人々の写真もずらりと飾られている。1975年の開校から2024年度までの50年で、その数は43人。写真はモノクロからカラーへと変遷し、ほとんどが男性だが一部女性もいる。

 校長室の一面を使って並んでいるのは、額に入った歴代PTA会長の写真だ。半世紀前の初代会長から始まり、基本的には1年ごとに新会長へと移っていくが、中には3年間務めた人も。結果、昨年までのPTA会長は43人を数える。一方、歴代校長の顔写真も部屋の別面に並ぶ。それぞれの校長が複数年歴任するため、写真はまだ12人分だ。

 渋沢小の平井健一現校長は、10年ほど前に西小学校へ勤務していた時、PTA担当教員として当時の会長の写真を校長室へ取り付けた経験がある。「こういうことをしている学校もあるんだな」と思った程度だったが、渋沢小の校長室で過ごすようになり写真への意識は強まった。児童が部屋を訪ねて来ると、写真を指差しながら「地域の人と学校とのつながりはずっと続いてきているんだよ」と。

市内西側に集中

 実は、秦野市内の小中学校の校長室にPTA会長の写真を飾っているのは渋沢小だけではない。小学校なら、市内13校のうち渋沢、西、堀川小の3校。中学校は9校のうち、西と渋沢中の2校が校長室に写真を並べる。また、上小学校ではPTA会議室に写真を飾っているという。

 こう見ると、市内西側にこの習慣が多いことが分かる。市教育委員会によると、「始まりは定かではない」とした上で、「近年では、学校運営に保護者や地域の人々が参画するコミュニティスクール(学校運営協議会制度)を市内で先駆けて広げていったのも西地区。昔から地域との連携が強いのかもしれない」。

 前出の平井校長は言う。「学校、家庭、地域でともに子どもたちを育んでいけたらいい」。来たる10月14日は、1952年同日にPTAの全国組織ができたことから「PTA結成の日」とされている。

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