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公開日:2015.01.29

もえぎ野公園ため池
18年ぶり「かいぼり」
外来種駆除し生態系保護

  • 水が抜かれた池=23日

  • 捕獲された外来生物(左)と在来生物(拡大)

 もえぎ野公園の生態環境を守ろうと、青葉土木事務所はため池のかいぼり(水抜き)を行い、1月23日に生物を一斉捕獲した。ブラックバスなどの外来生物を駆除し、在来生物のみ池に戻される予定だ。



 今回のかいぼりでは、ブラックバス92匹とブルーギル約350匹、そのほかコイや金魚などの本来池に生息していなかった生物が捕獲された(数値は23日時点速報値)。在来生物は、テナガエビとトウヨシノボリが数匹ずつと多数のタニシが見つかっている。同事務所の担当者は「池の状況は想定していた以上に悪かった。できれば全て捕り切りたいが、難しい」と話す。



 同公園では、数年前までモツゴなどの小魚が多く、それらを捕食するカワセミも繁殖していた。しかし、この2年ほどはカワセミも姿を見せていないという。住民の「池の生態系がおかしくなっているのでは」との声が高まり、今回の実施に至った。



 住民の声を受け、同事務所では昨年5月と6月に区内4つの池で生態調査を実施。同公園のため池には在来の小型水生生物がほとんどいないことが分かった。他の池ではモツゴなどが多数見つかっている。



モラル改善へ



 同公園では1997年、ため池に観察デッキが設置され、その工事と併せてかいぼりを実施。その時にも、ブラックバスやコイなどの外来生物は駆除された。見学に訪れていた岩戸襄二さん(68)は「放流する人は1匹くらい良いだろうと思っているのでは」とモラルの低さを嘆いた。同事務所は今後、「放流禁止」の看板を設置するなど啓発活動を行うという。



 今回捕獲した生物は、事務所玄関での展示などで公開する。外来生物は処分され、水位が戻る3月中旬以降に在来生物のみ池に戻す。ため池は2月末までは、水を抜いた状態を保ち生物の捕獲作業を続け、3月下旬に元の状態に戻る予定だという。

 

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