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中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2015.05.14

4月にアフリカ・モロッコで行われたサハラマラソンを完走した
加藤 功甫(こうすけ)さん
西区東ケ丘在住 26歳

我が道を突き進む

 ○…気温50度、夜は10度にもなる過酷な環境の中、250Kmのサハラマラソンを初参加ながら1週間かけて走り切った。「きつい部分もあったが、様々なバックグラウンドを持った人と一緒に話をしながら走れたのが楽しかった」と話す。食料や寝巻などを詰め込んだリュックを背負い、レース中は栄養補助食品などでしのいだ。「日本では蛇口をひねれば水も出てくるし、食料も十分にある。外に出て非日常を経験し、今まで自分のいた場所の良さを再発見できる」

 ○…長野県の出身で、野山をかけ回って遊ぶ少年時代を過ごす。横浜国立大学の教育人間科学部へ進学し、大学院まで保健体育の運動生理学を研究。教員免許を取得したものの、進学のための勉強を教えるよりも、「人とのコミュニケーションや自分で考えることのできる『生きる力』を教えたかった」と、NPO法人「コネクション・オブ・ザ・チルドレン」を立ち上げ、代表理事を務める。NPOでは小学校から社会人まで教育プログラムの開発や提案をする傍ら、西区東ケ丘にある古民家を利用した多国籍のオープン交流スペース「カサコ」を運営し、自身もそこに住み込む。

 ○…ボルダリングなど身体を動かすものや、読書など多彩な趣味を持つ。就寝前の30分間の読書は欠かさない。「実用書や推理小説など年70冊は読む」という。「自分が日本の文化を知っていないと」という思いから、茶道や生け花教室にも通う。

 ○…2011年に友人と二人、ユーラシア大陸を自転車で横断した経験が活動の原点。「旅先でいろいろな国の人に助けてもらい、家族みたいに扱ってもらった。今度は日本に来る人を家族のようにもてなして、恩返しがしたい」という。「友達がいる国には絶対爆弾なんて落とせない。リアルな人間関係が世界中に広まれば戦争もなくなる。そんな世界にしたい」とまっすぐ自分の道を突き進む。

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