中区・西区・南区 人物風土記
公開日:2026.02.26
戦後の横浜を描いた作品を3月8日まで市民ギャラリーに展示している漫画家
ヒサ クニヒコさん(本名:久 邦彦)
西区境之谷在住 82歳
記憶の温度を、絵で残す
○…「街の変化が激しくて、自分の感性も豊かだった」。そんな戦後の横浜を描いてきた。横浜の文化情報誌『濱手帖』では、自身の記憶を辿り、当時の物や人々の営みをイラストで伝える。「写真は公平に全部を写す。気持ちの部分を表現できるのは絵」と優しいまなざしで語る。
○…東京で生まれ、父の転勤で小学2年生で横浜へ。野毛山動物園の開園の年だった。「遊び場といえば野毛山。見下ろすと米軍のカマボコ兵舎や飛行場、アメリカの映画やお菓子、すべてが目新しかった」と振り返る。文化が混じる港町の国際性に惹かれ、働き始めてからも横浜で暮らす。四季折々の表情を見せる三溪園がお気に入り。「自分の家の庭だと思っている。市が手入れしてくれてありがたいね」と朗らかに笑う。
○…アフリカには20回以上訪れるなど世界の森羅万象をその目で見てきた。テレビのレポーターとして過酷なロケにも挑戦。「2週間、羊肉を食べ続けた後にカップラーメンを食べて『文明の味だ』と思ったことも」。さまざまな角度から物事を見る力が養われた。最近は誇張表現をした1コマ漫画を描くと「『本当にこんなことがあったんですか』と聞かれちゃうんだよ」と困り顔。想像力を持ち、自分で考えることの大切さを説く。
○…今もどこかで起きている戦争。「平和な場所から口を利いている後ろめたさがある」。生み出してきた漫画や絵本、図鑑などの作品に一貫しているのは「イヤな社会はなくしたい、人と人とが思いやる世界に」という思いだ。憧れの飛行機を模写した少年の心そのまま、描く熱は冷めない。「自分の中にあっても消えちゃうだけ。今まで見たり体験させてもらったことは時間の限り残したい」
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