キリンビール横浜工場=生麦1の17の1=が今秋をめどに、自社工場横の入江川護岸に桟橋の設置を進めていることがわかった。完成後は、現在みなとみらいや山下公園などの発着施設を活用している観光船事業者と連携し、新たな水上観光ルートが開設される予定だ。同工場広報担当者は「横浜工場でしかできない新たな魅力になる」と期待を寄せる。
桟橋設置は、1991年の開始以来、初となる工場見学設備の大型リニューアルに合わせて実施されるもの。工場の新たな魅力創造に加え、横浜市が進めている水上交通活性化のための取組に協力し、地域貢献を果たす狙いがある。10月1日のリニューアル日を前に、整備完了を目ざす。
整備位置は、工場敷地の西側、レストラン「ビアポート」裏手の護岸。約25m幅の入江川第一派川が流れており、詳細設計はこれからだが、バリアフリー対応のものになる予定。桟橋設置にあたり、工場敷地内の通路なども新設する。
今後は、桟橋の詳細設計を行った上、市の承認を経て工事を進める。また、観光船事業者と協議し、旅行会社とも連携した上で、ツアーといった運行方法などを決定していくという。
同工場は「海上ルートで来て、横浜生まれのビールを楽しむ。他の工場ではできないこと」と話す。
市もネットワーク化推進
横浜港には現在、山下公園、象の鼻、みなとみらい、横浜駅東口の主に4カ所の水上交通拠点があり、観光船事業者らによってさまざまなツアーなどが組まれている。
市は、これらの拠点や、河川の魅力を生かした水上交通のネットワーク化に向け、社会実験に取り組んでおり、「これを機に広域的なネットワーク構築を進めたい」と意気込んでいる。
リニューアル過去最大
今回、桟橋設置のきっかけになったリニューアルは、これまでの修繕や模様替え規模ではなく、過去最大のもの。工場見学ツアー入口となるエントランス棟の両側を増床し、シアタールーム、体験・展示ミュージアムを設置する。最新の映像技術であるプロジェクションマッピングの活用や、試飲ルームの拡充もある。
リニューアルに伴い、同工場見学ツアーは、5月9日〜7月19日と9月1日〜30日まで休館となる。
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