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公開日:2013.12.20

県立川崎図書館
移転先をKSPに変更
企業支援に特化

  • 新たな移転先となったKSP

 殿町特区に移転するとされていた県立川崎図書館が、高津区にある「かながわサイエンスパーク(KSP)」に移転する方針であることが明らかになった。黒岩祐治県知事が12月2日の県議会代表質問で答弁した。

 県立川崎図書館(川崎区富士見)は自然科学・工業・産業技術の分野に特化した図書館。各企業が発行する専門誌や論文などを所蔵し、特許取得に必要な情報も案内している。

 同館は、県の緊急財政対策の一環で、廃止問題が浮上していたが、川崎区殿町の「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」へ移転して存続する方針が示されていた。

 しかし、黒岩県知事は12月2日の代表質問で「移転先はKSP(高津区坂戸)が総合的に適地であるとの判断にいたった」と答弁。「KSPは交通の利便性に加え、バイオやITなど先端技術産業が集積し、県の科学技術拠点である神奈川科学技術アカデミー(KAST)が入居している。川崎図書館の機能とKASTの機能を融合させるなど、いっそう産業の活性化につながる図書館にしていきたい」と変更の理由を述べた。

 殿町の施設は、再生細胞医療分野に特化し、研究開発などの機能を有する施設として整備する方針。

 県立図書館の運営を管理する県教育局生涯学習課によると、移転時期は未定。「現在県立川崎図書館がある富士見の土地は川崎市が所有している。2018年度に川崎市の再編整備計画があるので、それがリミットになる」としている。

 また同課は「企業支援に特化した特殊な図書館となるため、いわゆる一般的な図書館とは異なる」と新しい県立図書館の役割について話す。図書館の規模や場所、蔵書の数などはこれからの検討になるという。

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