市民有志らは今月23日、「三浦史跡名勝振興会」を発足した。地域にねざした文化や歴史を有効活用して街を盛り上げようというもので、郷土愛の醸成や観光誘客増をめざす。今後、三浦ならではの見どころや魅力の洗い出し、新たな名所づくりに力を入れ、イベントなどを通じて積極的にPRしていきたいとしている。
このたび発足した「三浦史跡名勝振興会」(愛称/みうら盛り上げ隊)が着目したのは、市の財産である文化や歴史。三浦一族ゆかりの寺や史跡、三方を海に囲まれた自然豊かな地形、土地ごとに残る習わしなど長い年月をかけて蓄積された多くの魅力を核として地域の活性化を図るべきと、まちづくりに関心を寄せる市民有志らが立ち上がった。
「観光客を増やす、市民交流を増やす、団体交流を増やす」。同会がめざすのは、地域主導の活性化だ。今月23日に開かれた設立総会で、会長兼事務局長の大井英章さんは「(会の活動は)三浦を好きになってもらうための運動」と会員に改めて方向性を説明。「たくさんある三浦の良いところを出来るだけ多くの人に知ってもらえたら」と意欲を見せた。
地域資源の価値高める
計画に盛り込まれている活動内容は大きく分けて3つ。1つ目は「平成版三浦八景」の選定。南下浦・初声・三崎地区の優れた8つの景色をそれぞれ一般公募し、さらにその中から厳選した三浦八景を作る。市内では大正時代から「初声八景」が存在するが、今回新たに選定することで地域の魅力を引き出すねらいがあるという。
昨年末まで第1弾となる平成版「南下浦八景」を募集。「お気に入りの風景は?」との問いに109の景色が集まった。このなかから「下浦の浜の風物詩」、「小松ヶ池の河津桜」、「琴音の磯」、「金田漁港の朝市」、「剱崎の灯台」、「江奈湾の干潟」、「盗人狩の岩礁」、「岩堂山からの眺望」―の八景を決定。続く初声地区を3月頃に、6月には三崎地区の募集を開始する。
2つ目は、景観美化や観光客を呼び込むためのアジサイの里づくり構想。関係機関との調整や整地・仮植などを経て、アジサイの苗を植栽していく予定で、県内屈指の花の名所として毎年多くの観光客が訪れる三浦海岸の河津桜や城ヶ島の水仙に次ぐ、花のまちづくりをめざす。
3つ目は、これらの史跡名勝を活かしたイベントを開催すること。三浦の風景を描いた俳句や写真・絵画による作品展、ウォーキング&グルメイベント、ご当地検定などを企画し、市民が一体となって盛り上げていく。大井会長は「史跡や名勝を身近に感じてもらう仕組みを作りたい」と今後の展望を話した。
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