江戸時代の名奉行・大岡越前守忠相公は、8代将軍徳川吉宗の信任を得て町奉行として享保の改革を支えた人物。識見に優れ、江戸町奉行や寺社奉行の要職を歴任した。
また目安箱の設置をはじめ、困窮者を救済する小石川療養所の開設や町火消の整備、賭博の厳罰化など市民のための様々な施策に尽力した人格者として広く語り継がれている。
宝暦元年(1751年)、75歳で亡くなった忠相公の墓所があるのが茅ヶ崎市堤の浄見寺(堤4317)。堤村は大岡家代々の領地であり、同寺は2代当主忠政が初代忠勝の追善のために建立した。
大正元年(1912年)には忠相公の功労に対して従四位が贈位され、これを機に「大岡祭」が行われるようになったと言われている。
祭の歩み
関東大震災などにより中断されていた同祭が復活し「第一回大岡祭」として開催されたのは昭和31年(1956年)。当時の出口肇茅ヶ崎市長が忠相公に扮した大名行列や、火消まとい行列などが華やかなパレードを繰り広げた。
再開以降は毎年4月に行われ、市の春の祭りとして定着。30周年記念となった昭和60年(1985年)には、テレビ時代劇「大岡越前」で忠相公を演じた加藤剛さんが特別出演した。
名称が「大岡越前祭」に改められたのは平成6年(1994年)。以来、現在に至るまで「かながわのまつり50選」として親しまれている。
忠相公の遺徳を偲び、その偉業を広く啓蒙するとともに、市の観光事業の発展も担っている同祭が今年もいよいよ幕を開ける。
浄見寺でも祭り越前行列も
忠相公が眠る浄見寺でも大岡越前祭の協賛行事として5月2日(土)に「地元まつり」が開催される。時間は午前10時から午後2時30分まで。
今年で60回目の節目を迎える大岡越前祭。これを記念したパレード「墓前越前行列」が浄見寺周辺で実施される(午後1時30分から2時30分まで)。祭りばやしや「まとい」が繰り広げる越前行列と仮装行列が予定されている。
会場では、地場産たけのこを使った「たけのこごはん」の販売(150食限定)、旧和田家内企画の紙芝居などのほか、茅ヶ崎市ゆかりのまちである愛知県岡崎市の八丁味噌と茅ヶ崎産野菜で調理した「大岡鍋」の販売も行われる(300食限定)。
また歌やダンスなどが披露されるステージ企画では、DJ・HAGGYさんが司会を務め、お笑いコンビの囲碁将棋、蓮華のほか、シンガーソングライターのHARUNAさんが出演する。
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