市民団体の「湘南の美術を学ぶ会」(天野由美子代表)が1日、市内公共施設にある美術品331点の調査資料をまとめたファイル11冊を市民活動センター(八重咲町)に展示した。市民の共有財産が一度に鑑賞できる図鑑のような仕上がりとなった。
ファイルは、市庁舎や市民病院、公民館、小中学校、公園といった場所ごとにまとめられ、絵画や彫刻、壁画、書などを収録。作者やプロフィール、寸法、市の所有になった経緯などもできるだけ調べて記載した。
同会は2011年、相模原市所有の美術品を集めた展示会を鑑賞したのをきっかけに、美術館でボランティアをしていたメンバー11人で活動を開始。市財産に関する調書を情報公開請求し、美術館や博物館で管理されていない作品などを抽出して調査に乗り出した。
市の調書から選んだ美術品149点に加え、調査の過程で学校や公民館で見つけた寄贈品など182点も盛り込んだ。大住中学校で見つけた靉嘔(あいおう)作のシルクスクリーンもその一つ。著名画家の作品が洗面所脇の廊下にひっそり飾られていた。
同会は5年以上かけて作品を訪ね歩き、競輪場の選手宿舎食堂入口にある風景画や、寺田縄の食肉センター跡地に残る牛と豚の等身大のブロンズ像、市民病院事業管理者室にある日本画、金目公民館の金屏風など、市民の目に触れない場所、意外と身近な場所にある作品に光を当てている。
天野代表は「飾る場所がなくて倉庫にある作品も日の目を見るようになれば。展示会のような市民に作品を公開する場も行政と一緒にできたらいい」と抱負を語っていた。
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