龍城ケ丘在住のガラス作家・小野里澄人さん(51)が参加する第2回「クラフトマン展」が3月8日(日)まで、元麻布ギャラリー平塚で開催されている。
小野里さんは、吹きガラスなどの技法を用いたガラス工芸作家。38歳のときに立ち上げた厚木グラススタジオを拠点に活動している。
「手に職が欲しい」と高校卒業後、ベネチアンガラスが流行していたこともありガラス作家を志した。カルチャースクールなどで学んだ後、洋食器メーカー「ノリタケ」の厚木工場に入社。小野里さんは「一番最初は触れないので、まだ熱いできたての食器を、徐冷炉に運ぶ作業をやりました。5、6年目でようやく吹かせてもらえるようになった」と振り返る。
独立後は教室の講師などをやりながら創作を続けた。表現するのは生まれ育った平塚の海。「朝、昼、夜と移り変わる景色をガラスに吹き込みたい」と試行錯誤を重ねている。
月明りを映す凪いだ海を表現した作品「夜の海」は、これまで敬遠してきた黒いガラスの他、青や紫、水色のガラス、銀箔などを層になるように重ねて巻き取り、息を吹き込んだ。見る角度によって色合いや質感の印象が変わり、奥行きと時間の流れを感じさせる作品に仕上がっている。
小野里さんは「ガラスとの対話を続けて、自分が納得いくところまで表現を続けたい」と話していた。
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