報徳九転十起人生塾(田嶋亨塾長)が11月1日、前横浜高校野球部監督の渡辺元智さんを講師に迎えて市民会館でチャリティー講演会を開催した。
怪我で野球をあきらめ、大学を中退した渡辺さん。大好きな野球を失った挫折から「一時は暴走族まがいの生活」を送っていたところ、母校の横浜高校から野球部監督就任の依頼が届いた。「これを逸したら、もう野球はできない」と引き受け、選手には毎日「全国優勝」を唱えさせて厳しい練習を課してきたという。
「打倒東海大相模」を掲げて懸命に監督業に打ち込み、1973年に春のセンバツ大会に初出場、初優勝を達成。「上達にはライバルを見つけること」と説いた。また、会場にいた小田原高校や相洋高校の野球部員に「甲子園をめざしているか」と問いかけ、志を高く持つよう呼びかけたほか、花束贈呈を担当した渡辺さんのファンという少年にその場でピッチングを指導。気取らない人柄で会場を魅了していた。
当日は青少年スポーツ支援チャリティーとして企画され、会場では募金を実施。集まった20万8793円は小田原市に寄付され=写真=、地域福祉活動推進のために活用されるという。