南足柄市議会の「県西地域の中心市のあり方に関する調査特別委員会」は16日に会議を開き、小田原市との2市任意協議会に「新設合併で今後のシミュレーションを進めるよう求める」ことを賛成多数で決めた。
この日の特別委員会では、2市協議会事務局(小田原市役所内)が、今後の協議の前提条件となる合併について、その方式を「新設」か「編入」どちらか一方に決定する方針を示していることについて議員間討論が行われた。
1月11日に小田原市議会の調査特別委員会が「南足柄市の編入を提案する」と決定している。
2市協議で合併方式を決めることについて事務局側は「合併のシミュレーションをする上で前提条件を決める必要がある」と繰り返し説明してきたが、この日は議員への答弁で「今後法定協議が設置されれば任意協議の結論がベースになる」「24日は両市長も合意した案を示す」など踏み込んだ見解を述べた。さらに「時間がない」とも繰り返している。
こうした中、議会内では、検討する際の合併方式について「シミュレーションするならば両方を想定するべき」と、幅広い検討を求める声が多くを占めている。
協議会で合併方式を決定することに対する各市議の主な発言は次の通り=敬称略、表決ごと。
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【起立(賛成)】…▽石川貴久雄「両市ともスクラップアンドビルドするべき」、▽石田久良「過去の事例からも編入された方に不満が残る」、▽保田建一郎「合併方式を決める理由はないが、両市の財政力指数からみれば新設で検討するべき」、▽安藤進「編入では南足柄の魅力がなくなる」、▽高木吉勝「外堀が埋まっては議論できなくなる」、▽加藤恵三「合併が市民にメリットがあるか疑問。議論が尽くされていないが検討するなら新設」、▽和田洋一「そもそも合併が前提。双方とも悪しき慣習をクリアにして新設するべき」、▽高田三郎「小田原市は単独でも中核市に移行する。中核市になるかならないかも検討する必要がある」―。
【その他】…▽星崎健次「この時点で議会の総意を決めるのは拙速。少数意見が反映されなくなる」、▽内田克己「南足柄市として生き残る方法を示すべき」、▽滝本妙子「どちらにしても合併は合併」、▽岡本俊之「小田原市と足並みを揃えるべき。議員の在任特例を考えれば編入」、▽臼井忠欣「選択肢は多い方がいい。この場で決めることには慎重」、▽池田真一(採決時不在)「編入でいい。議会としてほかにも意見する場がある」―。
「どちらかで検討」
この日は、24日の2市協議での協議事項の報告を協議会事務局から受けた。24日は「合併の方式」と「合併の時期」の取り扱いを協議、決定し、「どちらか一方の方式で検討を進める」との方針が示された。
これに対し複数の議員が「新設、編入の一方ではなく両方を想定するべき」と指摘すると、事務局幹部は「どちらかを選ぶのではなく、これでどうか、と示す。反対なら対案を示してもらう」と述べた。これに対して「市民の感覚に立つべき」と苦言を呈する議員もいた。新設と編入のどちらを提案するかは24日の会議まで明らかにしない方針。
2市協議会の第3回会議は1月24日(火)午後1時半から。小田原市役所大会議室で開催される。
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