中高生が実験や研究などを発表する日本学生科学賞の神奈川県作品展で7日、山内中学校(簗瀬一爾(かずや)校長)の宮崎椋成(りょうせい)君(2年)と小溝龍君(3年)、田村俊樹(としき)君(2年)が特別賞を受賞。11月から行われる全国審査へ挑む。
作品展は物理や生物、地学などの分野が対象で読売新聞社主催。同校では主に2、3年生が夏休みの課題として取り組み、3人は学内選考、横浜市の審査、県審査を通過した。ほか同校は共同研究を含む4作品が入賞したことから、2年連続で学校賞を受賞した。
独自の題材がカギ
県教育委員会教育長賞を受賞した宮崎君はお茶の泡立ちをテーマに選んだ。数種類のお茶を容器に入れて振り、泡の出方の違いを実験。泡立ちを3つに分け、同じお茶でも泡の立ち方で風味が異なることを突き止めた。題材のきっかけは昼食時にたまたま持ってきたペットボトルのお茶を、友達がふざけて振って泡立てたこと。「笑い話みたいだけど5時間目が終わっても泡が残ったので不思議に思って」と、日常の出来事から生じた疑問を研究した。
小溝君は昨年も緑化による冷却効果をテーマに共同研究で入賞。今回はさらに進展させ、県立青少年センター館長賞を受賞した。グリーンカーテンを模して、木製模型の家を作製、周りに植物を植えた。遮光カーテンを使用した内部と温度を比べ、植物の方が効果があると結論付けた。「科学部なので入賞を目標に取り組んできた。苦戦したけど嬉しい」と積み重ねた成果の喜びを語った。
神奈川科学技術アカデミー理事長賞を受賞した田村君も科学部所属。クモの巣はどの自然条件なら整った編み目状になるかを調べた。「雲を研究テーマに選んだ先輩を見て、それなら自分はクモを調べようと」。1年から研究を重ね、今回の実験できれいな巣ができるには空間のサイズや風向きが条件になると分かった。
3人は11月の全国予備審査に研究レポートを提出。通過した中学・高校各15作品が最終審査に残る。
142件の応募があった県作品展では全国へ進む10枠のうち3枠を同校が占めた。理科の小林靖幸教諭は「ほかにない独自の題材を生徒から引き出していくことが大切。特別な研究より身の回りの『なぜ』が研究のスタート。生徒たちも力を証明できた」と語った。
青葉区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>