青葉区版 掲載号:2018年6月14日号
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将棋の第3期叡王戦(ドワンゴ主催)で初タイトルを手にした 高見 泰地さん 青葉区在住 24歳

心を強く、道を拓いて

 ○…「こんなチャンスいつ来るか分からない。何かあるはずだ」。棋王や元名人といった強豪棋士を破り、決勝七番勝負に出場。強い気持ちを切らさず、「叡王」のタイトルを手にした。将棋ブームの中、「注目されている今は自分にとってもチャンス。必死に戦う姿を見て、何か感じてもらえれば」。

 ○…高校3年でプロ棋士になった。対局と同時に昨春以降は動画による将棋解説の仕事が多くなり、応援してくれるファンも増えた。藤井聡太七段ら注目度の高い対局の解説をこなし、自身も勉強として吸収、度胸も付けた。「仕事であり勉強の場。自分を成長させてもらった」。同じ区内出身の森内俊之九段らとも毎月将棋を指し、着実に実力を蓄えてきた。

 ○…快進撃の発端は昨春の大学卒業。指導してくれた教授や各分野でがんばる同級生との出会いも刺激になった学生生活だが、周囲に大学進学を選ぶプロ棋士は少なく、平日も将棋の勉強に没頭する同世代と、それができない自分に葛藤。練習時間の差が負い目に。対局が午前3時に終わり、そのまま授業に行くことも。それでも勝てば勝つほど欠席は増え、1年留年した。退学しようかと思ったこともあったが「辞めていたら『挫折した』という思いが残ることになる。そしたら今の自分はなかった」。卒業後「ここで爆発しなければ」と、経験を胸に駆け抜けてきた。

 ○…叡王戦会期中、助けられたのは家族の存在。辛い時期も見てきたからこそ、勝敗には一切触れず見守ってくれた。「好きなことをやらせてくれた両親に感謝してます」。中学生からベイスターズの大ファンで、映画も趣味。「また観戦したいし、映画館にも行きたい」と、楽しみも。若さ溢れる勢いで、次に狙うのはほかのタイトル。「叡王として他棋戦でも活躍していきたい」

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