神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
青葉区版 公開:2019年1月24日 エリアトップへ

遺体の身元確認に貢献 県警職員が刑事局長賞

社会

公開:2019年1月24日

  • X
  • LINE
  • hatena
表彰状を手にする黒崎さん(左)、丹保さん
表彰状を手にする黒崎さん(左)、丹保さん

 身元不明遺体の確認に貢献したとして、神奈川県警捜査第一課検視室の黒崎元(げん)警部補(45)と丹保(たんぽ)正弥(まさみ)巡査部長(39)の2人が先ごろ警察庁刑事局長賞を受賞した。扱ってきたのは損傷が激しい遺体ばかり。「なるべく早く遺体をご遺族に返してあげたい」。2人はその思いで職務に取り組んでいる。

 県警が1年間に扱う遺体は約1万2千体。そのうち、焼死体や腐敗が進み、身元の確認ができない遺体は5、600体程度あるという。発見された場所で概ねの身元は想定できるが、外見では年齢や性別も分からない状態のため、鑑定作業を行い、身元を確認する必要があるという。

 そういった遺体に対し、2人が取り組んでいるのがポータブルレントゲンを用いて歯の治療痕を撮影し、生前の記録と照合する歯牙鑑定だ。照合作業は主治医や県内に121人いる警察協力歯科医が行うが、レントゲンの撮影は検視室の役割。撮影の腕で鑑定の精度も変わる重要な仕事として、2人はノウハウを蓄積、県警内で共有してきた。

 身元確認の方法としてはDNA鑑定もあるが、判定に数カ月かかることもあるほか、費用も高額。歯牙鑑定は低費用の上、早ければ数日で確認できる。遺族のことを思い、「なるべく早く遺体を返してあげたい」と、県警は歯科医師会や神奈川歯科大学と連携しながら、歯牙鑑定に取り組み、現在では年間100体以上の身元を確認するまでに。今回の表彰は全国でもトップクラスの実績を作った2人を称えるものだ。

 身元不明の遺体があれば県下どこにでも行く。地道で裏方とも目される仕事だが、「長年やってきたことが評価をされてうれしい」と2人は受賞を喜ぶ。今後は全国の警察に経験を伝えていくことも役割の一つ。さらなる活躍が期待されている。

ノウハウが必要なポータブルレントゲンの撮影
ノウハウが必要なポータブルレントゲンの撮影

青葉区版のローカルニュース最新6

国の重要文化財、神奈川県庁本庁舎が5月3日に5年ぶり一般公開

新入消防団員28人が研修

新入消防団員28人が研修

地域防災の一役を担う

4月25日

好成績 区長に誓う

好成績 区長に誓う

日体大SMG横浜

4月25日

今年もこいのぼり元気に

下谷本町の緑道

今年もこいのぼり元気に

藤が丘の飯田さんが掲揚

4月25日

平面作品を募集

平面作品を募集

あおば美術公募展

4月25日

詐欺被害防止に一役

詐欺被害防止に一役

青葉区薬剤師会

4月25日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月25日0:00更新

  • 1月1日0:00更新

  • 10月19日0:00更新

青葉区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

  • 目のお悩みQ&A

    コラム㊻専門医が分かりやすく解説

    目のお悩みQ&A

    『白内障の手術は両眼を1日でできますか?』

    4月25日

  • 幸福と訳すな!ウェルビーイング

    コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉜

    幸福と訳すな!ウェルビーイング

    桐蔭学園理事長 溝上慎一

    4月25日

  • 教えて!職人さん

    教えて!職人さん

    vol.10 専門店の「ニセモノ」にご注意を!

    4月25日

青葉区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook