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公開日:2022.09.22

東急バス東急
すすき野で自動運転実験
高齢化、新たな移動手段に

  • システムが運転操作を行う

 すすき野地区で9月13日から15日まで、自動運転モビリティ=写真=の実証実験が行われた。東急バス(株)と東急(株)が主にサービスを提供している多摩田園都市エリアで、高齢化が進んでいることや起伏のある丘陵地帯が多いことを背景に、住民の移動に関するニーズを探り、新たなサービスの展開を目指す。



 同地区は、郊外住宅地で鉄道駅が無く、バス交通に頼らざるを得ないエリア。一方で、坂道が多い街並みに高齢化も進んでおり、自宅とバス停をつなぐ「ラストワンマイル」が課題となっている。両社は、自動運転モビリティでこの課題を解決できないか、検証を重ねる。

自宅・バス停間の移動に

 自動運転の実証実験

 実証実験は、2020年から静岡県で遠隔監視型自動運転の実証実験を行ってきた東急が、システム提供と走行調整を行い、東急バスが警察などと協議、全体の取りまとめを担った。

 使用した車両は(株)タジマモーターコーポレーション製の8人乗り電気自動車。今回は運転手による監視が必要となる自動運転レベル「レべル2」で実施した。運転席に運転手が着座し、異常時には手動操作をする体制の下、加速、操舵、制動はシステムが行った。

 運行ルートはすすき野団地折返所を出発点に荏子田2丁目交差点、すすき野小学校北側交差点を通る往復1・36Kmを走行。一般車両と協調した運行が可能か、自動運転車両による新たなサービスの検証を図った。

 高齢化が進むと、自宅からバス停までの距離も課題となる。東急バスの担当者は「今後、自宅とバス路線に接続する移動手段を考えていく必要性がある」と説明する一方で、バス運転手の人材不足も深刻だ。自動運転はその両方の課題を解決できる方法として期待されている。

 すすき野地区の住民からは「高齢者が増えている団地からバス停までの走行が実現すると利便性が高まる。早期の実現を期待したい」と話した。次回の実証実験は23年2月から3月頃、遠隔監視システムによる運行や一般を対象とした試乗会の実施を予定している。

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