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青葉区 コラム

公開日:2022.12.22

コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉔
小中学校連携で朝のあいさつ運動
桐蔭学園理事長 溝上慎一

 市ケ尾中学校ブロック(市ケ尾中、東市ヶ尾小、荏田西小)では、小中学生が一緒に校門に立ち、登校する児童生徒に「おはようございます」と声を掛ける運動をしている。あいさつ運動は全国で見られるが、小中学校が合同で行うのは珍しい。同じ地域ブロックなので、小学生はお兄さん、お姉さんに未来の自分の姿を重ねて活動をする。こういうお兄さん、お姉さんになりたいと思うキャリア教育の一環ともなっている。異年齢交流が少なくなっている現代において、中学生が小学生に関わる貴重な機会ともなっている。

 私はこのブロックの学校運営協議会の委員長をしている。地域の自治会長やPTA役員、有識者と、「あいさつができる地域の子どもに育ってほしい」ということを今年のテーマにした。通学の安全指導の中で、あいさつしても返ってこない子どもが少なからずいるとの意見があったからだ。知らない大人に声を掛けられても返事しないように、と家庭で指導されている影響も考えられる。難しい時代になった。

 先日私も、協議会の委員、小中学生と一緒にあいさつ運動に参加した。なるほど、多くの子どもは元気よくあいさつを返してくるが、黙って通り過ぎる子どももいる。それでも、小中学生は声を掛け続ける。学校や家庭、地域ができることは、声が届くことを信じて粘り強く「おはよう」と声を掛け、子どもに関わり続けることなのかもしれない。

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