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公開日:2023.04.20
市立小学校給食牛乳
プラ製ストロー変更へ
小学生の声 行政動かす
横浜市では新年度から、市立小学校の給食牛乳で従来使用されてきたプラスチックストローが廃止された。市内の給食牛乳は県内の2社が提供しており、横浜森永乳業はパック上部を開けてストローなしで飲める製品に、タカナシ乳業は自然由来のバイオマス素材を5%配合したストローに変更する。
変更のきっかけとなったのは昨年3月、プラスチックごみによる海洋汚染問題に関心を持つ横浜市の児童らで発足された団体「Wel(ウェル)c0me(カム)」(※)が横浜市役所を訪問して行った、プラスチックストロー廃止の要望だった。
同団体は、環境汚染の解決に向けて行動するアメリカの小学生を追ったドキュメンタリー映画「マイクロプラスチック・ストーリーぼくらが作る2050年」に、声優やアンバサダーとして参加した児童らで2022年に結成。当時代表で鉄小学校6年だった笹井涼さん、副代表で元石川小6年だった高橋桃寧さんらが中心となり、早渕川での清掃を皮切りに活動をスタートさせた。市への要望も活動の一環で、要望には市立の小中学校で学校給食のプラスチックストローを廃止した場合に、年間約3587万本を削減できるという試算結果や他市事例のまとめを盛り込んだ。
児童の思い 大切に
要望を受けた市教委事務局健康教育・食育課でも、スピード感を持って対応に当たった。
横浜市の小学校給食で提供される牛乳は1日約18万7千本。数の確保を前提とした上で、利用者負担に繋がらぬよう給食費を上げずにプラスチックストローの廃止ができるかが課題となった。
市では北九州市で先行導入されていたストローレス紙パックの情報を以前から収集していたこともあり、製品の見直しを検討。子どもたちの提案に応えたいと、牛乳を提供する両社との交渉を行った。企業側の理解と努力もあり、新たな製品の導入が実現。わずか1年で従来のプラスチックストロー廃止に至った。
3・6トンの削減
同課によれば、今回の措置で削減されるプラスチックの使用量は年間で約3・6トン。両社は市域を半分に区切る形で給食牛乳を提供しており、どちらになるかは居住地により異なる。なおストローレス紙パックを提供する学校でも、紙容器から直接飲むことが難しい低学年の児童などには、バイオマス素材ストローを提供する。現在給食が選択制の中学校でも、今後検討が進められる。
※We Love Clean 0 Microplastics Emission
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