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青葉区 コラム

公開日:2023.04.27

コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉖
一つ一つの活動にこそ成長がある
桐蔭学園理事長 溝上慎一

 コロナ禍と同時に施行された新学習指導要領は、2030年社会を見据えて、新しい予測困難で変化の激しい問題解決型の社会で求められる資質・能力(思考力・判断力・表現力、探究力等)の育成を前面に出してまとめられた。

 これまでの知識習得を中心とした教育から、それを基礎・基本としながらも資質・能力育成を前面に出した教育へと転換したのである。ところが、コロナ禍の到来は、30年どころか、今すでにそのような社会が我々の目の前に現実にあることを生々しく示した。資質・能力の育成が待ったなしの状態である。

 資質・能力は一朝一夕で身に付くものではない。スポーツで例えれば「ここでうまくプレーできなければチームは負ける」くらいの気持ちで、一つ一つの活動(プレー)を本気で、そして丁寧に取り組む中で身に付いていくものだ。すぐ身に付く力はすぐ落ちてしまう。時間をかけてゆっくり付けていく力こそが、人生100年時代、長く生きていくための資質・能力となる。また、人と比較しての力である必要はない。そんなことはあまり気にしなくていい。自分の中でこれまでできなかったことができるようになる、そのような個人内で比較しての資質・能力の伸びを期待したい。

 学校や社会は4月から新年度開始である。新年度の心構えとして確認したい。

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