青葉区 コラム
公開日:2023.07.13
「進行した白内障手術のリスクについて」 コラム【24】
悠先生のちょっと気になる目のはなし
白内障は眼の中の水晶体という透明なレンズが、加齢などによって濁り視力が低下する病気です。治療は手術で濁った水晶体を人工の眼内レンズに入れ替えるしかないのですが、最近は技術の進歩により日帰り・点眼麻酔で10分程度で終わるようになってきました。
また、安全性も高くなり、ほとんどの方が合併症などなく手術を終え、国内では年間100万件以上の手術が行われています。ただし、比較的安全性が高いと言われる白内障手術ですが、合併症などがゼロという訳ではありません。水晶体は元々眼の中に浮いていて、チン小帯という構造に支えられていますが、この支えが弱くて特別な方法でないと眼内レンズを眼の中に入れられないことがあります。さらに、稀ですが眼の中の出血や感染などもゼロではありません。
基本的に白内障は癌など他の病気と異なり、ある程度進行しても手術で完治します。しかし、非常に進行する(医療者間でも判断は分かれるかもしれませんが矯正視力0・3以下程度)と合併症の可能性が上昇してきます。他にも特殊な状況の白内障や認知症などが進行してきた方などは手術操作自体の難易度が上がり、それが手術リスクの上昇につながることもあります。かかりつけの先生にご相談されるとよいかもしれません。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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