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公開日:2023.09.07
大場地域ケアプラザ
「認知症マフ」広げたい
横浜総合病院に提供
認知症ケアの一環として使われる筒状のニットを知っているだろうか。日本では「認知症マフ」と呼ばれ、手を入れた時に感じる温もりや内側の飾りを握る感覚により、認知症患者が落ち着くという報告がある。ただ編み手が少ないという課題もあり、大場地域ケアプラザで初の説明会が先月開催された。
8月28日の大場地域ケアプラザ。初となる「認知症マフ」の説明会が行われ、約20人のボランティアが集まった。
講師を務めたのは横浜総合病院の老人看護専門看護師の伊藤加代子さんと社会福祉士の駒井宏美さん。同病院では認知症ケア病棟で、すでに認知症マフを取り入れ、実際に患者が落ち着くなどの効果が出ているという。ただ、認知症マフは病院の職員が仕事の合間に手作りしているのが現状で、数が足りていない。そこで継続的な作成の手伝いを同ケアプラザに依頼。今回の説明会開催に至った。
講師の2人は、同病院の認知症ケアチームができるだけ身体拘束を減らす活動を行っていることなどを説明。認知症マフが非薬物療法の一環として治療による不快感や身体拘束による苦痛からの解放に役立っていることなどを説いた。また、認知症の人とケアを行う人相互のコミュニケーションツールになること、長期の身体拘束を減らし様々な心身の機能低下予防が期待できることなどを伝えた。その後は認知症マフの編み方講習会も行われ、参加者は真剣に作り方に見入っていた。
もともとイギリスの病院や高齢者施設などで認知症患者のケアに利用されてきた認知症マフ。同ケアプラザ地域活動交流コーディネーターの熊谷昌子さんは「定期的に病院に届けられるよう編み物ボランティアを育成し、長期的な支援を目指したい」としており、今後も講習会や情報交換ができる交流会などを開いていく予定だという。毛糸や編み棒などの寄付も呼び掛けている。問合せは同ケアプラザ【電話】045・975・0200。
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