「緑内障で併用してはいけない薬について」 コラム【33】 悠先生のちょっと気になる目のはなし
緑内障で治療中の方から「他の科の先生から薬を出されたのですが、緑内障の方は注意が必要と言われました」と相談されました。実際に緑内障で使用できない薬剤があるのですが、全ての緑内障の方が対象という訳ではなく、また薬剤によっても異なります。
緑内障という病名は眼圧が関係した病気の総称で、実は色々なタイプがあります。一般的に緑内障と言われ眼圧を下げる点眼薬を使用している開放隅角タイプは、眼圧上昇の副作用があるステロイド投与に注意が必要です。といっても実際に眼圧の上昇は20%程度で、例え上昇しても投薬が短期間で眼圧をこまめにチェックしていれば併用可能なこともあります。
もう一つの緑内障は閉塞隅角タイプで、これらの方は点眼薬を使用せずに発作予防のレーザーや白内障手術を勧められている場合が多いです。睡眠薬、抗不安薬、鎮静剤など瞳孔を広げる作用のある薬剤の使用で眼圧が急激に上昇する可能性があり、使用してはいけません。ただし閉塞隅角タイプでも緑内障点眼をしている場合もあることや患者さん自身がどちらのタイプの緑内障か把握することは難しいです。
緑内障の呼び名が紛らわしいことが問題なのですが、現時点ではその都度担当医師に併用可能な薬剤なのか、確認いただくことが確実です。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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