コラム(54)専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 『白内障手術を受けるのですが心配です。どのような麻酔をするのでしょうか?』
白内障手術の麻酔は当院では通常、眼の表面の知覚を麻痺させる点眼麻酔と眼の中に作用させる前房内麻酔を使います。この麻酔で多くの患者さんはあまり苦痛を感じず手術を受けられます。ただ、眼の中に水を流して白内障の濁りを取り除く際に重たく感じたり、虹彩(茶目)に器具やレンズが接触して痛みが出る場合があり、全く痛みがない訳ではありません。特に、近視が強い人は眼の中の圧の変化が出やすく、痛みを強く感じやすい傾向があります。そのため、追加で眼の周りに麻酔薬を注入し、痛みの軽減を期待する場合もあります。
また、閉所恐怖症や不安症の方は顔に布をかける行為や手術そのものに恐怖を感じ、全身麻酔を希望される方もいます。その場合、病院で入院し大掛かりな手術になってしまいますが、全身麻酔までしなくとも、鎮静剤の点滴をすることで寝ているうちに手術を終え、日帰りで帰宅することも十分可能です。最近では鼻から笑気ガスを吸うことでリラックスして手術を受けられる低濃度笑気麻酔も普及しています。
白内障の手術は10分程度と短いですが、眼の手術というだけで怖さがあると思います。我慢は良くないので、辛い場合や心配な方は無理せず担当医に相談し、鎮静も含め十分な麻酔を考えてもらいましょう。少しでも楽な気持ちで、安全に手術に臨むことが大切です。
■たまプラーザやまぐち眼科/青葉区新石川3の14の14/【電話】045・913・0333/https://tamaplaza-eyeclinic.com
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