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青葉区 コラム

公開日:2025.09.11

「なぜ眼圧が正常なのに緑内障なのでしょうか」 コラム【50】
悠先生のちょっと気になる目のはなし

  • 加藤悠院長

 緑内障とは眼の奥の視神経が薄くなり、対応する視野が欠けてくる病気です。一度欠けた視野は戻らないため治療が必要になります。その治療には眼の圧(眼圧)を下げる点眼を使用します。

 治療を始めた方に聞かれることが多いのが「私の眼圧は高いのでしょうか」というものです。眼圧の正常値は20mmHg以下とされています。しかし、日本人の緑内障患者さんの約70%は、もともと眼圧が正常範囲内の「正常眼圧緑内障」です。このため、眼圧が正常値であっても緑内障と診断されるケースがあります。

 ではなぜ緑内障になってしまうのかというと、体質的に視神経が障害を受けやすいためです。このような方は相対的に眼圧が正常でも視神経障害が進行してしまいます。

 そのため、正常眼圧緑内障の方は「治療を始める前よりも眼圧を下げること」、さらに厳密にいうと「視神経障害による視野障害が進行しない眼圧」が目標眼圧ということになります。この目標眼圧は実際に眼圧を下げる点眼を始めて視野検査を行わないと定まらない上、途中で変わることもあるので定期的なフォローが大切なのです。もちろん眼圧が正常値より高くなって起きる病気もあるのですが、眼圧が正常だからといって油断できないのが緑内障の厄介な点です。

市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)

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