青葉区 社会
公開日:2026.07.23
障害の有無に関わらず安心して暮らせるまちへ 外出支援「あおばエール」の現在
相模原市の障害者施設で起きた凄惨な事件から10年を迎える。障害者への理解や共生社会のあり方が改めて問われる中、青葉区では障害のある人が街に出て安心して買い物や外食を楽しみ、多様な人と交流できる環境を目指す独自事業「あおばエール」が着実に輪を広げている。
◇ ◇ ◇
このプロジェクトは市の後見的支援制度の一環として2020年に立ち上がった。翌21年から店頭に目印となるステッカーを貼り、障害者も来店しやすい施策を行う協力店の登録受付を開始した。24年10月には登録数が100店舗を突破。だが運営側が重視するのは単なる数字ではない。あおばエール推進ネットワーク事務局の帆苅悟さんは「趣旨に賛同した上での主体的な活動に重きを置いている」と話す。
協力の仕方はさまざま
これまでの実際の取り組みはさまざま。生活協同組合の店舗では知的障害のある人を対象に、支払いがしやすくなるグッズの使い方を学ぶ講座を開き、その後に店舗での買い物体験を行った。また障害者によるカフェや商業施設での個展や手芸品の委託販売、飲食店へのモニター訪問など、社会参加と仕事を生み出す仕組み作りが進む。協力店の中には聴覚障害の客のためにBGMを止める対応を行う店もある。
一方で今後の課題もある。認知度はまだ十分とは言えず、店側から「導入したが、思ったより来店が少ない」との声も漏れる。
「青葉区は街が栄えて歩くスピードが速く、若い人が多い。障害者がただ見えていないだけでは」と話すのは、区障がい者後見的支援室ほっぷ責任者の丸山俊輔さん。「福祉サービスの利用だけでなく、地域との関わりの中でいつ行ってもいい居場所が街にもっと増えてほしい」と願う。
同ネットワーク委員長で店舗を経営する安生敏弘さんは「日々忙しくても少しのことで協力できるはず。特別なことと思わず、自然体で助け合いたい。当事者の方と話すととても楽しいので魅力を知ってほしい」と呼びかける。帆苅さんも「外出が増えればお店も地元も潤う。今後も店が気軽に取り組めるものを提案し、つながりを広げたい」と思いを語った。
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