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青葉区 社会

公開日:2026.08.13

被爆体験を英訳し世界へ 17歳が見据える“平和の継承”

  • 英訳を手掛けた池田さん

    英訳を手掛けた池田さん

  • 2日に登壇した池田さん(左)と佐藤さん

    2日に登壇した池田さん(左)と佐藤さん

 終戦から81年が経過し、戦争体験者の高齢化が進む中、その記憶をどう未来へ継承するかが問われている。藤が丘在住で桐蔭学園高校2年の池田晃輔さん(17)は、長崎で被爆した佐藤ミツキさん(97)の凄惨な体験談を英訳し、国境を超えて世界へ届ける取り組みに力を注いでいる。

◇  ◇  ◇

 池田さんは昨年8月に広島の国際青少年平和セミナーへ参加する前、「実際に体験した人の話を聞きたい」と調べ、横浜市内で開催された佐藤さんの講演会を知った。

衝撃を受けた講演会

 講演では、道に重なる多くの遺体や、一緒にいた弟の背中に突き刺さった無数のガラス片を見た話など、想像を絶する光景を耳にした。それまで戦争について深く知らなかった池田さんにとって大きな衝撃であり、直後の広島訪問を経て「世界中で紛争が続く今、自分にも何かできることはないか」との思いが強く芽生えた。

 3歳までアメリカで育ち、日米両国の国籍を持つ池田さん。「自分が国と国、人と人をつなぐ架け橋になれるはず」と、講演後にメモや新聞記事を基にコツコツと英訳を開始。今年2月に初めて佐藤さんと連絡を取り、5月に直接話を聞くことができた。高齢のため今年の開催を迷っていた佐藤さんだったが、池田さんの情熱に背中を押されて開催を決意。8月2日に行われたおはなし会では会場設営や運営に加わったほか、撮影された動画に自身が手掛けた英訳字幕を付けて公開する準備を進めている。

自ら行動を起こす

 さらに池田さんは今年7月、厚労省主催の平和に関する作文コンクールで優秀賞を受賞し、硫黄島を訪問していた。水も食料もない激戦地の地下壕を視察し「教訓を風化させてはいけない」と平和への誓いを新たにした。「若い世代は戦争への関心が薄く、行動する人はさらに少ない。体験者から直接話を聞ける機会が減る中、聞いて終わらせず自ら行動することが大切」と語る池田さん。受け取った平和のバトンを手に、次世代への継承に挑み続ける。

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