横浜市交通局 「中山―森の台」間バス新設 30日から6カ月試験運行
横浜市交通局は、中山駅から森の台・台村町間での新規路線バス(240系統)の試験運行を3月30日から開始する。坂道が多く交通が不便なことから、「バス開設」を希望していた森の台・台村町地区の要望に応えた形だ。市は約6カ月の間、運行を継続し利用状況を検証したうえで継続、廃止かを決定する。
今回運行ルートとなるのは、朝(午前6時から8時台)・夕(午後5時から9時台)は、中山駅前から森の台小学校入口や森の台の遊水池などを巡回する約3・5キロ(中型車両・定員55人程度)。日中(午前9時から午後4時台)は小型車両(定員35人程度)が朝・夕ルートを短縮した工程(約2・5キロ)で運行する。
市交通局は、主に朝・夕は通勤・通学での利用を想定、日中は中山駅周辺での買物や病院への通院目的などの利用者を見込んでいる。
中山駅前で写真店を営む加藤陽一郎さんは「このことにより、少しでも中山の商店街の発展につながれば」と期待を込める。
住民の要望が実現
今回の試験運行は、森の台・台村町住民などで構成される「台村・森の台自治会」(杉崎正明会長)の要望書がきっかけとなった。同地域から中山駅周辺に行くには急斜面の坂道を往復する必要があり、高齢者などから「改善」を求める声が挙がっていた。そのため、同会は昨年6月、緑区に「バス路線開設」の要望書を提出し、実現へとこぎつけた。 市は「以前より、交通局に開設を求める声が届いていたことや他の自治会からも同様の意見があったため」としている。
「台村・森の台自治会」の杉崎会長は「本当に良かった。特に自治会・老人会のメンバーから『外出しやすくなる』との声が挙がっている。高齢者の引きこもり防止などにもつながれば」と喜んでいる。
「周知」が課題
市交通局は運行継続に必要な、採算のとれる目標乗車人員を1便当たり18人と設定し、継続のための基準のひとつとしている。「半年後の利用実態を見てニーズに合った形を探っていく予定。対象地区へのチラシや回覧板などでの周知を徹底し、利用者を増やしていきたい」と市担当者。杉崎会長は「住民に対して積極的に声かけを行い、少しでも乗車人数を増やしていければ」と話している。
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