狭隘化や耐震問題の影響で移転を予定していた緑警察署の新庁舎が完成した。業務開始は8日の午前8時30分から。渡邊晴彦緑警察署長は「新たな気持ちで気を引き締め、区民が安全で安心して暮らせるよう署員一丸となって全力を尽くす」と話す。
緑区が1969年に誕生し、現在の庁舎が台村町に完成したのは73年のこと。
同署は2001年に行われた耐震診断の結果では大規模な補強が必要と診断されていた。また、署員の増員に伴い狭隘化が著しい点や、署内にエレベーターが未設置のため高齢者や障害者の署内移動に支障をきたすなどの問題を抱えていた緑警察署は2015年度に移転建替えが決定していた。
20年3月に着工し、このほど工事が終了した。新庁舎は鉄筋コンクリート造で地上4階建て(車庫棟を除く)。床面積は3448・44平方メートルで現庁舎の約1・55倍、敷地面積が4397・43平方メートル(現庁舎の約1・6倍)。新庁舎は、現庁舎から約500m離れた市有地(中山4の36の13)で緑消防署に隣接している。
エレベーター完備で、屋上には省エネ対策として活用される太陽光発電設備が設置されている。また、非常用発電機も備えている。4階には120人が同時に入って会議などを行うことができる講堂のほかに、52畳の柔道場などを有する道場などが備わる。体制はこれまでと変わらず8課体制(警備課、生活安全課、刑事課、交通課、警務課、地域課、会計課、留置管理課)。
気持ち新たに
渡邊署長は「これまで通り、安全で安心して暮らせるよう管内の治安を守ることは変らない。署員には移転を契機に新たな気持ちで新しいことを始めてみようと話をした」とし、「交通死亡事故や刑法犯の発生件数は減少しているものの、特殊詐欺の被害が未だに後を絶たない。1件でも被害が減るよう、今後も特殊詐欺被害防止に関する啓発活動などに力を入れる」と話した。
関係者を対象とした内覧会に訪れていた緑交通安全母の会の福島静代会長は「新庁舎の完成を楽しみにしていた。この建物のように今後さらに緑区の治安も良くなれば」と期待感を口にした。
また、移転に伴いこれまで署と同じ敷地内にあった緑交通安全協会も移転し、新住所は台村町314の1となる。
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