京セラ株式会社は、同社横浜中山事業所(中山2の4の1)と横浜事業所(都筑区)間の往復約7Kmの公道で3月11日から19日までの期間、自動運転シャトルバスの走行実証実験を行った。
この走行実証実験は、新技術を活用した社会課題の解決に取り組む横浜市と連携した取組の一環。期間中は1日あたり10往復し、多様な交通環境での自動運転制御技術やセンシングシステムの有効性などを検証した。
使用されたのは、中国BYD社製の小型電気バス「J6」をベースとた自動運転バス「trota」。車両には京セラが開発したステレオカメラのほか、人や車両を区別する周辺検知カメラ、信号検出用カメラ、対象物までの距離や速度などを測定するミリ波レーダーなどが搭載された。
「横浜は複雑な環境」
京セラの広報担当によると、公道での実証実験は2021年に滋賀県内の京セラの2つの工場間で行ったのが初。22年には栃木県内で行われた国体会場付近で実施しており、今回が3例目。横浜市内では初めてとなった。22年に横浜中山事業所内に完成したテストフィールドでは信号機のほかに坂道や砂利道などが再現されており、京セラは「trota」での多彩なテストを繰り返し行ってきた。今回横浜での実施を選んだ理由について担当者は「これまで公道での走行実証実験を実施した地域と比較すると、横浜は交通量や歩行者も多い。そうした複雑な環境下で走行させることは、自動運転制御技術などの有効性を検証するためのデータを多く取ることができるので大きな意味がある」とした。
京セラの先進技術研究所の担当者は「路上駐車車両の回避については約8割成功した。また、自動運転から手動に切り替えたのは1往復あたり1回程度にとどまった」と一定の評価をした上で、「技術開発の根源にあるのは交通弱者の救済。各メーカーからのさまざまな要望に対応できるように、今回の検証結果を生かしながら開発を進めたい」と話した。
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