港北区 人物風土記
公開日:2013.05.23
吉本興業に所属し、風船芸人として活躍する
松下笑一(しょういち)さん(本名・松下誠一)
新羽町在住 39歳
風船と夢を膨らませる
○…吉本興業所属のお笑い芸人として、「バルーンアート」と呼ばれる風船ショーを行う。色とりどりの風船を使いながら、動物や花、アニメのキャラクターをその場で作ってみせる。同時に、漫談の要素もちりばめていく。中でも有名人の顔を模して作る「似顔風船」は大人気だ。「みんなを笑顔にする仕事ですね」とニッコリ。
○…福岡県出身の芸歴21年目。芸人になった当初はレギュラー番組もあったが、徐々に仕事が減っていった。「しゃべりが得意じゃなかったんです」。そこで12年目から風船を使い始めた。「偶然、大道芸人さんを見たことがきっかけです」。手先が器用だったこともあり、すぐに動物が作れた。今ではバルーンアートの大会に講師として呼ばれるほどに。「風船はどんな年齢層でも必ず盛り上がってくれます。喜んでもらえることが励みになっています」
○…テレビの漫才で笑う母親の姿を見て、笑いの素晴らしさを実感。高校生のころ見た吉本新喜劇がこの道を歩む決定打となった。風船を始めてから仕事は順調に増え続け、福岡から大阪、そして東京へと活動の場を広げていった。師匠である博多大吉さんの相方の博多華丸さんが港北区内に住んでいることから、5年前から新羽に住み始める。先日も新田地区センターで教室を開いたばかりだ。家では4人家族のお父さん。子どもにも風船を教えている。「ゆくゆくはバルーンアートを継いでもらえたら嬉しいですね」
○…夢はラスベガスでの風船ショー。後輩芸人とチームとして舞台に上がる構想を温めており、吉本風船クラブを立ち上げた。「彼らに教えることは自分では気付けないことを知るきっかけにもなります」。夢への道筋は見えてきたが、まだ実力が達していないという。「レベルをさらに上げていきながら、若手のプロデュースもしていきたいです」。夢がいっぱい詰まった風船は今も膨らみ続けている。
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