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港北区 人物風土記

公開日:2024.02.08

日吉の本だなで2月28日開催の朗読会に登壇する
外村 幸子さん
綱島西在住 76歳

”声”の世界はどこまでも

 ○…「声質、性別、話し方。同じ物語も、読む人によって全く印象が違う」。そんな「人の声の魅力」にはまって十数年。自由が丘せせらぎ朗読会に所属し、港北区「まちの先生」として小学校や高齢者施設などで朗読活動をしている。日吉の本だな(慶應義塾大学協生館1階)で2月28日に行われる「大人のための朗読会〜文学の世界に誘う旅へ〜」に登壇する。

 ○…東京都台東区の生まれ。結婚を機に移り住んだ港北区で、朗読に出合った。事務として勤める病院の待合室で目にした、絵本の読み聞かせを楽しむ親子の姿。「ふと、いいなあと思って。子どもがいなくて、そういう機会がなかったから」。今では「まちの先生」として、子どもを相手にすることも多い。「反応が大きいのが子どものいいところ。たくさん関われて、今すごくうれしいです」と笑みを浮かべる。

 ○…歴史好きで、朗読作品も時代劇を選ぶことが多い。朗読前にはフリップやプロジェクターで演出しつつ、物語の時代背景や作者について紹介する。読み終わればみんなで意見交換。ただ読むだけより印象深く、面白く。「伝わらないと意味がない」と、活舌やイントネーション、抑揚などこだわりは尽きない。何年たっても”お勉強”。それも朗読を続けてきた理由だ。

 ○…踊りやガーデニング、ジム通いと昔から多趣味。マイブームは旅行と中国歴史ドラマだ。尽きない好奇心で、楽しいと思うことをやってきた。「朗読はこれからも続けたいですよ」と穏やかに語る。映像も効果音もない、声だけで作り上げる物語。読み手の数だけ世界がある。「朗読の魅力は物語の世界に入り込めること。私の声で皆さんをお誘いできれば」

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