戻る

港北区 人物風土記

公開日:2025.07.31

農福連携で子どもや障害者に農業体験の場を提供する
西田 年則さん
鶴見区在住 56歳

農福連携で元気な社会を

 ○…「身近な存在である『食』に関する社会問題を解決したい」。2021年に会社員を辞めて農業大学校へ通い、翌年農家となった。農水省の研修やコンソーシアムに参画。代表取締役を務める(株)やさいーとでは「農業」と「福祉」(児童・地域住民、高齢者、障害者など)で元気な社会を創造しようと、新羽町の畑などで学童や障害者等に農業体験の場を提供し、農福連携を基盤にした活動を行っている。

 ○…50歳を過ぎ、「第二の人生をちゃんと考えたい」と思うように。目を向けたのは、3割後半になっている日本の食料自給率だった。また、障害者の入社後1年以内の離職率が4〜5割だと言われていることにも着目。特別支援学校などに農業や就職に関するアンケートを実施した。来春には農業を活用した障害者雇用促進事業を始める。「農業を通して成長をサポートし、能力などを可視化して、企業とのミスマッチが起こらないようにできれば」。これまでのつながりを生かして、就労支援や雇用支援も取り組む予定だ。

 ○…兵庫出身。学生時代は機械工学を学び、エンジニアとして就職した。金融機関のATMサービスも担当し、企画提案などにも従事。営業部長や事業開発部長、特命部長として会社に貢献してきた。子育てが一段落した今、14歳の柴犬と過ごすことが「癒しの時間」と、スマートフォンに保存された愛犬の写真を見て微笑む。

 ○…「ようやくここまで来られた。特別支援学校などからは”体験に行きたい”という声が届いて手応えを感じる」と話す。障害者雇用促進事業では、障害者が子どもの対応を行うことも視野に入れている。農業を軸に、さまざまな人々が成長できる社会の実現に向け、活動を続けていく。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

港北区 人物風土記の新着記事

港北区 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS