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公開日:2025.07.31

箕輪町
住民悲願の新道開通
通学路の安全確保も

  • 開通した市道箕輪第354号線

  • テープカットに臨む関係者

 箕輪町から日吉駅方面へ直線でつながる市道箕輪第354号線が7月23日、開通した。相鉄・東急直通線整備に伴う交通網の分断を解消し、地域の利便性と安全確保に貢献する新道完成を祝い、同日、現地で記念式典が執り行われた。

 箕輪町3丁目付近の住民が日吉駅方面に向かうには、主要道路である綱島街道に出る必要があったが、東急東横線が走行するガード下にあった通路は、2016年に相鉄・東急直通線工事に伴い閉鎖。線路を挟んだ西側・東側の両地域を地域住民や車が行き来するために回り道を余儀なくされた。そのため、6年以上の工事期間を経て22年3月には新たな「箕輪高架下日吉地下道」が開通し、エレベーターも設置された。一方で、長年の要望にもかかわらず、道路建設の話が滞っていた経緯があったことなどから、線路を越えずに駅まで通じる新しい道路の建設が求められてきた。

 約120mの市道は、東急東横線の高架線に沿って、箕輪町3丁目と日吉本町1丁目を直線で結ぶ歩行者専用道路。両町間の丘、最大約14mの高低差を計83段の階段で越えるため、自転車の通行はできない。

 式典では、箕輪町町内会の小泉義行会長が「分断されたこの地域の交通利便性を高めることが悲願だった」と話し、新道の完成が、土地所有者や道路に隣接するコーエーテクモホールディングス、行政、鉄道会社、建設会社など多くの関係者の理解と協力、そして尽力の賜物であることに深く感謝を述べた。続いて、元町内会長で、現在は顧問を務める小島清さんが、道路完成までの詳細な経緯を説明。相鉄・東急直通線開通による交通路の分断がいかに地域住民にとって不便であったかを語った。また、さまざまな関係者から祝辞が述べられ、近隣小学校の児童たちの通学路改善、地域の安全確保、長年の取り組みの実り、そして今後の地域発展への期待などが表明された。

 関係者によるテープカットのあと、市道354号線が正式に開通。長年、市に要望してきた地域住民の西川尚さんは新道を歩きながら、「歩行者しか通れないなどの課題はあるが、それは後世に託しましょう」と話し、開通を喜んでいた。

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