港北区 人物風土記
公開日：2025.10.02
40周年を迎えたスペース・オルタの支配人を務める
佐藤 真起さん
神奈川区在住 70歳
尽きぬ興味を突き詰める
○…生活クラブの組合員が活動し交流する場所として40年前に建てられたオルタナティブ生活館内に併設された、組合員や地域の人たちが自己表現できるスペース・オルタ。開館当初からプロデューサーとして切り盛りする。自主公演企画の傍らで、中学生から大学生の間で、ロックコンサートを自律的にできる場所だという噂が広まり「大きなムーブメント」になったことも。「髪の毛ツンツンの若者たちを毎日相手にしていたよ」
○…北海道江差町出身。大学進学を機に上京し、和光大学を７年かけて卒業するまでに、アートや文化、マイノリティーの文化などのテーマに関心を持つ。またヒッピームーブメントからの影響も受け「生活を変えなきゃ文化は変わらない」というのが持論。
○…編集の仕事に就き、記事の本筋だけでなく、取材相手の人間性や世界観、動いていく会話の中に面白さを見出し、それが動的な表現への興味につながった。オルタに入る少し前から、石川町（中区）でミニＦＭラジオ局を運営。行政マンや、寿町の”寄場”の人たちに人生を語ってもらい、発信する活動も行った。「面白い話が聞けて、ネットワークも広がった」と笑顔。
○…オルタと並行して多様な社会・文化活動を行っている。まずは原発事故避難者の訴訟支援。神奈川に避難してきた福島の人々の法廷闘争のバックアップを13年間継続した。次にアイヌ民族の復権活動。民族共生の｢祈りの場｣を創出する活動を32年間続けている。北海道から広島まで多民族で歩いた「愛と平和への巡礼'93」の主導や国内外の民俗芸能の紹介、継承など興味あるもの全てに携わる。70歳になった今年、スペース・オルタは後任に託し、それらの活動に軸足を置く。
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