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公開日:2023.12.21

買物支援に移動スーパー
勝田団地と東山田で開始

  • 買い物を楽しむ勝田団地の住民ら

  • 実証実験初日のチャコ村

 高齢化や単身世帯の増加、商店街の衰退などにより、 日常の買い物に不便を感じる「買い物弱者」が全国的な課題になっている。一方で増加傾向にあるのが移動販売だ。都筑区内でもこのほど、区社会福祉協議会のコーディネートにより、勝田団地と東山田地区の2カ所で開始した。

交流の場にも

 勝田団地では12月4日・11日の試験実施を経て、18日から本格実施した。ダイエー十日市場店が毎週月曜、音楽を鳴らしながら車2台で団地内の4カ所(6号棟前、30号棟前、31号棟横、39号棟前)を巡る。取り扱うのは野菜や果物、生鮮食品、加工食品、日用品など約300品目。取材した11日は、シクラメンの鉢植えや鏡餅などの季節もの、北海道フェアの商品なども並んでいた。(株)ダイエーの担当者は「単なる買い物の場としてだけではなく、住民同士の交流の場として、さらに見守りの役割も果たせれば」と話す。

 1960年代に入居が始まった同団地は、区内でも特に高齢化が進んでいる地区。65歳以上は全世代の65・3%を占める(2023年3月現在)。団地内にはかつてショッピングセンターがあったが2005年に全商店が廃業。その後、「移動スーパーとくし丸」が来ていたが今年6月に廃業し、地域からは移動販売を求める声があがっていたという。勝田団地第2自治会の中山敏明会長は「単身者も多く移動販売がないと困る人が沢山いる。地域交流の場としても機能するようにしたい」と話した。

実物見て選べる良さ

 年齢を問わず様々な人が集う東山田のチャコ村で移動販売を行うのは、株式会社マルエツ四季の森フォレオ店=旭区。12月14日から毎週木曜日10時30分〜11時の本格実施が始まった。車2台で約400品目を販売する。実証実験初日の11月30日は18人が買い物をした。チャコ村から徒歩5分の場所に住む女性は「80歳を過ぎているから、近場に来てくれるのは助かる。自分の目で購入でき知り合いと話もでき健康にもいい」と話した。

 きっかけは、ある80代女性が「スーパーになかなか行けない。ここに来てくれれば」とチャコ村の菊島景子代表に相談したこと。菊島代表が東山田地域ケアプラザに相談し、区社協を通じてマルエツと繋がった。

 同社は過疎地を中心に移動スーパーを展開しており、依頼を受け実施に踏み切った。「スーパーはライフラインを担うもの。移動販売は皆様のお困りごとに応える手段の一つ」と同社担当者。「ネットと違い、実際に見て選べる良さもあるので、買い物を楽しんでほしい」と話した。

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