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瀬谷区 人物風土記

公開日:2021.08.26

せや・すたでぃ・さぽーとの代表を務める
井手 浩さん
橋戸在住 67歳

垣根なく児童に寄り添う

 ○…区内地区センターやコミュニティ・スクールで、小中学生を対象に学習支援を行っている「せや・すたでぃ・さぽーと」(以下、すた・さぽ)。地域の教育格差の課題に対し、区在住のメンバー5人が知識や経験を児童らに還元していきたいと昨夏に発足。問題を解くための引き出しや自己表現の幅が増えるようにとマンツーマンで指導し、希望者のペースに合わせて教室を開いている。「勉強を教えるというより子どもたちに寄り添ってサポートしていきたい」と想いを語る。

 ○…約40年間、塾講師として教育現場に携わってきた。当時は講師として一人の生徒にかける時間が限られており、もどかしさを感じていたという。「接していくうちに生徒の実状を知ることも。なんとかしてあげたいけど、難しい場面がたくさんあった」。だからこそ、一人ひとりの個性と向き合う時間を何よりも大切にしている。

 ○…大阪府出身。大学時代のアルバイトをきっかけに、卒業後から塾講師の道を歩んできた。「自分が子どもの頃、あまり勉強は得意ではなかったんですけどね。苦手な気持ちがわかるからこそ、ここまで続いたのかもしれません」。コロナ以前は塾の卒業生と再会する機会もあり成長した姿に感動したという。「飲みに行ったり、子どもを連れてきてくれたりすると嬉しくて。講師の特権ですね」と笑う。

 ○…「すた・さぽ」発足から1年が経過し、利用者は徐々に増えていると手ごたえを感じているという。児童らからは「いでっち」と愛称と呼ばれており、「垣根なく接することができて、僕も楽しいんです」と目を細める。「『すた・さぽ』は僕の集大成。必要とされる限り続けていきたい」--。積み重ねてきた想いを注いでいく。

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