瀬谷区で活動する「通訳・翻訳グループ カムオン・シェシェ」の代表を務める 祁(キ)(林) 静(セイ)さん 大和市在住 39歳
「困っている人を助けたい」
○…中国やベトナムなど外国にルーツを持つ母親が、子育て中の外国人をサポートする「カムオン・シェシェ」。行政関連の手続きや入園・入学説明会などの通訳、学校の書類や自治会の回覧などの翻訳を手掛ける。7月からは新たに「おやこにほんごくらぶ」を月1回開く。コロナの影響によって在宅時間が増える人もいるなかで、「月1回お家から外に出て日本語を思い切り浴びて欲しい」と呼びかける。
○…カムオン・シェシェには2016年の発足時から携わる。グループの発案者から参加を打診され、「とても良い意味ある活動」と受けた。その背景には、自身も20歳頃に中国から移り住み、2人の子どもを育てるなかで苦労した経験がある。保育園の手続きなど分からないことも多く、母親の先輩など周囲のアドバイスを受けながら手探りで進めた。「困っている人たちに自分の経験をシェアして助けたい」という想いが活動の原点だ。
○…14年から「瀬谷区地域子育て支援拠点にこてらす」で働く。昨年に常勤職員になり、現在は広場の責任者を務める。趣味はカラオケで、スマートフォンとマイクを使い自宅で歌うことも。「ハナミズキ」などがお気に入りで、「ストレス解消。とてもスッキリするの」と笑う。
○…外国人の子育て家庭へのサポート体制は、自身が移住した頃に比べて充実してきたという。一方で、さまざまな支援制度と団体があることを知らない人もおり、「両者をつなぐ人や場所が必要」と強調する。グループとしては「仲間」づくりも重要。利用者には日本語を身に付けることの大切さを伝えているそうで、「今は助けられる側だけど、いつか一緒に活動できるようになったら嬉しい」と期待する。
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