長屋門公園開園30周年イベントの実行委員長を務める 山田 邦夫さん 阿久和東在住 86歳
人との出会いが自分の成長
○…今年で開園30周年を迎える長屋門公園。豊かな自然の中、茅葺きの古民家を母屋にし、農村古来の文化が体験できる行事を年間を通じて開催。行事の準備や後片付けなど様々なことをボランティアとして仲間たちと携わってきた。「関わってきたのは十数年前に自治会長になってから。それまで仕事人間だったから地元のことはさっぱり」と笑う。
○…新潟県生まれ。冬場は2階から出入りするほどの豪雪地帯で育った。「戦時中はひもじい思い出しかないな」と振り返る。高校生の時に大病を患い3カ月ほど寝込んだ。「栄養不足や疲労が重なったのかな。卒業だけはしなければと必死だったよ」と話す。高校卒業後、地元の建設業社に就職。仕事は辛く、7、8人の共同部屋に帰って寝るだけの毎日だった。少しずつ慣れ、徐々に責任ある仕事を任されるようになった。
○…「人間として成長でき感謝しているが、休みがあるような普通の生活がしたい」と26歳の時に東京へ転職する。そこでも現場での作業が続いたが、リーダーを任されるなど充実した毎日だった。異動で内勤となり、退職するまでデスクワークの日々。「内勤の方が性に合ってね。夜遅くまで、休みがなくても平気だった」というほど仕事に没頭していた。
○…「地元・瀬谷のことは何にも知らなかったな」。退職後、自治会長を受けてから地元のことを知るようになる。長屋門公園のこともその時に知った。「色んな人との出会いの場。知り合うことで自分も成長できる楽しい場所だよ」。退職後は旅行が楽しみ。全国各地、妻と一緒に訪れたが、5年前に他界。「寂しいけど、これからも城や史跡などを見に行ければ。見せてやりたかった」と話す。
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