瀬谷区 人物風土記
公開日:2022.10.13
10/21からそごう美術館で開催の「神奈川の書すべてを魅せる百人」に出展する
長岡 抱琴さん(本名:長岡和子)
橋戸在住
古典を基本に広がる創作
○…21日からそごう美術館で5年ごとに開催される「神奈川の書すべてを魅せる百人」に初めて出展する。「初心にかえり、いろは歌を選びました」と、畳より大きな紙3枚に書した。今春に主催者から出展を打診され、作品の構想を練った。「文字は何にしようか、紙はどうしよう、大きさは」と考える時間がたまらなく楽しい。
○…石川県生まれ。小学2年生の時に、地元の教室に通い習字を習い始めた。当時から字を書くのが好きで、自然とのめり込んだ。「お手本と同じように上手に書けたらと、熱中した」と振り返る。中学、高校では部活でバレーボールを楽しんだ。「弟が二人いたせいか、けっこう活発な性格でね。座って書に向き合っていただけじゃなかったのよ」と笑う。
○…結婚を機に横浜へ。子育てをしながら、習字教室を開いた。子どもたちを相手に教室で習字を教えながら、地区センターやカルチャーセンターでも教えた。教えるときは「ほめる」ことを大切にする。「私自身、書を長く続けてこれたのは、『ほめられた』から。だってうれしいでしょ」
○…「やっぱり、基本は古典。昔の字を正確に模写して字を習い、そして書になっていく」と習字と書、書道の違いを話し、「古典を身に付け、そこから創作が始まる。書とはこの創作から」という。教えながら展覧会に毎年7作品ほど出展する。創作の合間のガーデニングが気分転換。美しい物や芸術品などから創作のヒントや意欲を受けるという。趣味は旅行。コロナ禍で断念しているが、夫との海外旅行を楽しみにしている。「書の素晴らしさをもっと知ってもらうことが私のこれからの役目」。自らの作品で書の素晴らしさを広げていく。
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