瀬谷区 人物風土記
公開日:2023.04.06
4月16日に瀬谷公会堂でピアノコンサートを開く
林 直樹さん
阿久和西在住 30歳
いつも全力で挑戦、未来掴む
○…ピアノを始めたのは4歳。自宅で聞こえてくるラジオ体操を弾いた。母の勧めでピアノ教室へ。「楽しかった」と振り返るが、6歳の時に父と公園でキャッチボールをして以来、野球にのめり込んでいった。
○…エースとして区大会などで優勝しMVPにも輝いた。野球が楽しく、9歳の時にピアノ教室に通うのは辞めて、中学では硬式野球クラブチームに入った。ひじを痛め1年の5月に手術をするも、投手だけでなく打者としても活躍し全国大会に出場し、関東選抜のメンバーにも選ばれた。高校へはスカウトの話もあったが、一般受験で公立校に。ひじや肩を痛めながらも甲子園を目指した。
○…3年の春に医者から「投手を続けるなら肩の手術が必要」と言われ、悩んでいる時に脳裏に浮かんだのがピアノだった。大学からスカウトが来ていたが、ピアノを選択した。8月から本格的にピアノ練習を開始。合唱コンクールなどで弾いたことはあったがほぼ10年ぶりだった。「不思議だけど受かる自信があった」とケロリ。約半年後、昭和音大と東京音大に合格した。
○…進学した昭和音大は首席で卒業。大学院に進み現在は同大の講師。ソロリサイタルやアンサンブルも手掛けるが今はオペラ演奏に時間を割く。「声楽家の伴奏はソロよりも難しい」と一緒に作り上げることに魅力を感じる。「野球みたいでしょ。信頼と信用で結ばれ、声楽家が投手で僕が捕手の役割」とうれしそう。「また一緒にやりたい」と言ってもらえることが最高の言葉。月に10本以上の舞台をこなすことがあるが、気分転換はラーメン。お気に入りの店に行って英気を養う。これからは「海外でじっくり音楽を勉強したい」と抱負を語る。
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