神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
瀬谷区版 公開:2024年1月18日 エリアトップへ

ハラン文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)、宇佐美伸子(同) 瀬谷の生き物だより 168

公開:2024年1月18日

  • X
  • LINE
  • hatena
瀬谷の生き物だより 168

 ハラン(葉蘭)は、50cmほどの葉を一年中楽しめる丈夫な植物なので、庭に植えている人も多いだろう。中国原産と言われていたが、実は九州南部の原産で、キジカクシ科ハラン属の常緑多年草である。縞模様や斑入りの園芸品種が江戸時代から作られている。

 葉には殺菌作用があるので、寿司や日本料理の盛り付け用、仕切り用として使われてきた。料理職人は富士山や鶴亀、海老などの形にハランを「飾り切り」して、料理を引き立たせたものだ。しかし今では無粋なポリエチレン素材の「バラン」に替わってしまった。

 ハランの花に気がつく人は少ないだろう。2〜4月に4cm位の地味で変わった花が根元に咲く。花被片が鐘型に8分裂し、紫色の雌しべの柱頭が大きく蓋をした形なので、下にある雄しべは全く見えない。そのため花粉を媒介する生物が長い間不明であった。ダンゴムシとかトビムシの仲間とか諸説あったが、どうやらキノコバエ類で決着がつきそうである。果実は翌年の夏に成熟するという。

 庭のハランの根元をかき分けて、不思議な形の花をぜひ見つけていただきたい。

瀬谷の生き物だより 168-画像2

瀬谷区版のコラム最新6

瀬谷の生き物だより 170

キクラゲ文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)

瀬谷の生き物だより 170

3月21日

瀬谷の生き物だより 169

カイツブリ文:清水道夫(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)

瀬谷の生き物だより 169

2月15日

瀬谷の生き物だより 168

ハラン文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)、宇佐美伸子(同)

瀬谷の生き物だより 168

1月18日

瀬谷の生き物だより 167

クロヤツシロラン文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)

瀬谷の生き物だより 167

12月21日

瀬谷の生き物だより166

ピラカンサ文:清水道夫(瀬谷環境ネット) 写真:中村多加夫(同)

瀬谷の生き物だより166

11月16日

瀬谷の生き物だより165

ワレモコウ文:山村卓也(瀬谷環境ネット) 写真:中村多加夫(同)

瀬谷の生き物だより165

10月19日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

瀬谷区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook