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戸塚区版 公開:2011年1月13日 エリアトップへ

日本全国で活動する上矢部高校出身のアーティスト 淺井 裕介さん 東京都在住 29歳

公開:2011年1月13日

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「植物」に命を注ぐ画家

 ○…美術展の会場の窓から注ぐ日差しに向かい、成長していく植物。その植物は、テープや泥などで壁に描かれた絵画。展示期間が終わると作品自体を消してしまう独特な作風。「絵描き」。職業を問われるとそう答えている。芸術活動だけで生活ができる人は少ないが、現在、全国を飛び回っている一人。本人曰く、「絵を描いて生活をしている」のではなく、「絵を描くために生活をしている」のだ。

 ○…描く場所を求めて卒業後も通っていた母校の上矢部高校には、美術展さながらに多くの絵が飾られている。その中にはもちろん自身の作品も。同校で教員補助として勤めていたという過去もあるが、1年で退職。その経験から、「自分にできる仕事は絵を描くことだけだ」と確信した。こうして、創作場所を失ったことが、今の作風に直結している。「絵を描きたいだけなのに、場所やお金が必要だってことに違和感を感じて、周りにある物だけで作品づくりを始めたんです」

 ○…最初にキャンバスとして選んだのは、町なかに立つ「電柱」だった。「直接描いたら怒られちゃうから」と、電柱にマスキングテープを張り、その上からペンなどで植物を描く現在の創作スタイルが完成。人と話すことが大の苦手だったが、室内にこもっての創作から外に出たことで、人との交流を楽しめるようにもなった。時には、叱りに来た近隣住民が、完成したら元に戻すと説明すると、完成する時間に作品を見に来てくれたこともあった。

 ○…悠々とした雰囲気だが、「創作を思い出にしてたまるか」とその思いは必死。作品を残さない作風のため、常に次の仕事につなげなければ創作の機会を失ってしまうからだ。良い作品へのこだわりもあるが、生き物を描いているからか、作品も生きているように変化する。「思い通りに描けない時ほどいい作品になる」。創作中の天気や日差し、場所の「声」に耳を傾けながら、作品に命を注ぐ。
 

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