戸塚区新庁舎の完成に沸き立つ陰で、旧庁舎とともにひっそりと役割を終えた5人の駐車場警備係――。
熊坂国男さん、小松勝一さん、伊藤光男さん、内田茂さん、亀山忠司さんは、契約社員として勤務する会社から派遣され、毎日午前8時15分から午後5時45分まで、来庁者用駐車場の警備にあたってきた。
1日の平均利用台数は、約30台の容量に対して300台。予防接種の実施日などは1000台近くに上り、区庁舎前の道路には待機の長い列ができた。交通整理には特に気を使い、隊長を務めた小松さんは「任務が終わってホッとした」。また、伊藤さんは「『早くしろ』とドライバーに怒鳴られたこともあったけれど、最後の一週間は区職員や利用者からお疲れ様って差し入れが多く届いて。嬉しかったな」。
真夏の日差しや寒風にさらされる屋外の仕事。それでも「部屋の中にいるとイライラしちゃう性格だからさ」と真っ黒に日焼けした顔で笑う熊坂さん。新たな職探しの日々が始まるが、「こればかりはビジネスだから仕方ないこと。でも、あと2年で竣工50年だったから、それは残念だね」と、5年間ともにした区庁舎を寂しそうに見上げていた。
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