泉区地域子育て支援拠点「すきっぷ」で育休応援セミナーを開く 古谷 正幸さん 戸塚区在住 35歳
笑顔をふやす意思疎通
○…泉区地域子育て支援拠点すきっぷで5月31日に育休応援セミナーを開く。戸塚共立いずみ野病院(和泉中央北)に勤める脳神経内科の医師で、昨年10月に長女が誕生。セミナーでは3カ月間の育休を取得した体験などを語る。「生後まもない赤ちゃんや家事育児に関われたことは復帰後の今にも生きている。経験したことや周りに助けられたことなどを共有できたら」と思いを語る。
○…病院には従来から育休制度があったものの、医師で利用したのは初だったという。院長や周りのスタッフは歓迎してくれたが、「前例がないので、何を準備すればいいかわからなかった」。まずは自身の仕事を整理し、それぞれについて対応を検討。「準備して周囲に共有することは大切。思っていた以上に周りは温かくてありがたかった」と振り返る。
○…鶴見区出身。小児科医の父・正伸さんの背中を見て育ち、「公園で親子が父にあいさつしてくれるのがうれしくて誇らしかった」と自身も医師を志した。現在は回復期リハビリテーションに携わり、仕事や趣味などへの復帰をめざす患者に寄り添っている。また中学時代から始めたジャグリングは、2018年の世界大会で優勝するほどの腕前。昨年には全日本皿回し協会を発足し、普及にも力を入れる。「皿回しは少しの練習でできるようになる。戸塚でも盛り上げていきたい」
○…医師とジャグリングとは一見すると無縁なようだが、「ショーでのお客さんとのコミュニケーションと、患者さんやご家族に接するのは似ている部分も」。相手の様子や反応をよく見て、その時々で言葉や身振りなど伝え方を工夫する。娘の成長に日々癒されながら、コミュニケーションで「笑顔にできたら」と力を尽くしていく。